スバル(SUBARU)は3月3日、同日開催の取締役会で、取締役および執行役員(社外取締役を除く/以下、取締役等)の役員報酬制度の見直しを決議したと発表した。今回の見直しでは、代表取締役社長CEOの報酬割合の再設計、役員への短期・中長期インセンティブの付与等について改定する。
なお、役員報酬制度見直しの内、譲渡制限付株式報酬の改定に関しては、2022年6月開催予定の第91期定時株主総会(以下、6月総会)の議案として諮られる予定。
1.役員報酬制度見直しの目的
中期経営ビジョン「STEP」に掲げる重点取り組みの達成、スバルグループの業績および中長期的な企業価値向上への取締役等の貢献意欲向上をより加速させることを目的に、報酬の業績連動性の強化、株式報酬比率の引き上げ、併せて、株式報酬制度の一部に付与株式数を目標業績の達成度合いに連動させる変動報酬型(PSU/*1)を加える報酬構成の見直しを行う。
なお、譲渡制限付株式報酬の改定は、6月の総会での承認が得られることを条件とする。
2.役員報酬制度見直しの概要
(1)報酬構成
代表取締役社長CEOの報酬割合は、STEPで掲げる業績指標を達成した際に、基本報酬45%、年次業績連動賞与30%、譲渡制限付株式報酬25%(変動報酬型(PSU)15%+定額報酬型(RS*2)10%)となるよう設計する。
なお、社外取締役の報酬は、従前のとおり、基本報酬のみとする。
(2)年次業績連動賞与(短期インセンティブ)
業績指標(KPI)として当事業年度の連結税引前利益実績を基礎とし、上位の役位ほど年次業績への連動性を強めた報酬テーブルを設定し、毎年一定の時期に現金報酬として支給する。
また、専務執行役員、常務執行役員、執行役員に対しては、業績および人材育成への貢献度等を勘案した上で、具体的な金額を決定する。
なお、社外取締役への支給は行わない。
(3)譲渡制限付株式報酬(中長期インセンティブ)
中長期的な企業価値の持続的な向上と、株主との一層の価値共有を進めるため、取締役等を対象に2017年度から導入している定額報酬型(RS)の譲渡制限付株式報酬に、変動報酬型(PSU)の譲渡制限付株式報酬を加え、株式報酬のウェイトが高まる報酬構成とする。
また、変動報酬型(PSU)の業績指標(KPI)を、中期経営計画や経営指標の更新に連動させて見直し、STEPの重点取り組みの達成を目指し、定量(財務)評価に連結ROEを、定性(非財務)評価に従業員エンゲージメント(従業員満足度評価)を採用する。
なお、社外取締役への支給は行わない。
*1:パフォーマンス・シェア・ユニット。
*2:リストリクテッド・ストック。
■(スバル)中期経営ビジョン「STEP」進捗報告(2021年5月11日):https://www.subaru.co.jp/ir/management/plan/