ステランティス( STELLANTIS,N.V. / 本社:北ホラント州アムステルダム )は12月10日(オランダ・アムステルダム発)、欧州自動車産業にとって、最も困難な時期に互いに団結するべく、欧州自動車工業会(ACEA/アセア/Association des Constructeurs Europeens d’Automobiles)に再加盟する意思を明らかにした。ACEAもステランティスの再加盟を歓迎している。
ステランティスは、ネットゼロ モビリティに向けて世界の自動車産業界が大きく移行していかねばならないこの時期を見据え、欧州自動車産業が直面する課題に地域共同で取り組む想いを共有している。また、そうしたなかでACEAは、共通問題に係る理解を深め、欧州の自動車関連企業が一致団結して共に未来への道筋を求め、前進させていくための適切なプラットフォームであるともいう。
より具体的には、この重要な局面に於いて欧州自動車工業会の各社と対話を行い、利害関係とその解決方法について共通の理解を深めること。協会の他の会員と連携し、自動車産業の移行と持続可能性及び競争力の追求、そして地域社会の最大の利益を守る共通のアプローチで団結することを楽しみにしているとした。
上記意思表明に際してステランティス拡大欧州COOのジャン=フィリップ・インパラト氏は、「当社はマルチエネルギー技術を活用した電動化への移行に深く取り組んでおり、欧州自動車産業が直面する課題に多大な責任を負っています。そうしたなかでACEAは、同業他社や利害関係者と連携し、バリューチェーン全体をサポートするためのロードマップを共同で構築するための適切なフォーラムであると考えています」と述べた。そこでステランティスは、ACEA理事会の承認を条件として欧州自動車工業会に参加する。なお会員資格は2025年1月1日から有効になる予定だと結んでいる。
なお欧州自動車工業会は、1991年にフランス語の名称〝Association des Constructeurs Européens d’Automobiles〟から因んでACEAとして設立された。30年前の創設メンバーは、BMW、DAF、ダイムラー・ベンツ、フィアット、フォード、ゼネラルモーターズ・ヨーロッパ、MAN、ポルシェ、ルノー、ロールスロイス、ローバー、サーブ・スカニア、フォルクスワーゲン、ボルボ・カー、ABボルボであった。またその後、前CEOのカルロス・タバレス氏が脱退を表明した経緯がある。
現時点(本記事出稿時点)の加盟企業は、BMWグループ、DAFトラック、ダイムラー・トラック、フェラーリ、フォード・オブ・ヨーロッパ、ホンダモーター・ヨーロッパ、ヒュンダイモーター・ヨーロッパ、イベコ・グループ、ジャガー・ランドローバー、メルセデス・ベンツ、日産、ルノー・グループ、トヨタモーター・ヨーロッパ、フォルクスワーゲン・グループ、ボルボ・グループとなっている。