電動車販売を含み、欧州エリアで2桁成長が続いている
ステランティスNVは6月10日(オランダ・アムステルダム発)、自社の事業成績について、2024年の立ち上がりから欧州に於ける電動化市場で成長さを続けているとの報告を行った。より具体的には、2024年の皮切り5か月間で、EU29地域での販売数量(PC+CV)が1.8%増加。市場シェアは23年度から0.2ポイント上昇して18.5%に達した。
欧州各地域でも年初頭から、フランス、イタリア、ポルトガルで販売トップに立っており、5月にはスペインで7.2%の売上増を記録した。
なかでも注目すべき売上数値は、フランスで3%、英国で3.4%、スペインで0.3%、ポルトガルで11.2%、ドイツで約22%の売り上げ成績を挙げていること。特にドイツでは、それが顕著で市場に於ける自社シェアが13.6%に拡大しているという。またブルガリア、クロアチア、チェコ共和国、デンマーク、アイルランド、スロベニアでも2桁の売上増を記録したと説明している。
車種毎の成績で、まずフランスは販売トップ10中に、自社の4つのモデル (プジョー 208、308、2008、シトロエン C3) がランクインして、トータル31%の市場シェアを獲得。
イタリアでも、フィアット パンダ、シトロエン C3、ランチア イプシロンが、トップ10中5つのモデルがランクインして33.4%の市場シェアを獲得した。なお当地ではジープ アベンジャーとオペル コルサも好調だった。
加えてドイツでは、プジョーの販売台数が60% 以好上増加し、オペルの販売台数が33%増加、DSオートモービルズとシトロエンはそれぞれ28.8%となり、14% 増加した。
商用車事業部門のステランティス・プロワンでも好調さが続く
対して商用車事業部門のステランティス・プロワンも、年間ベースでシェア29%以上、前年比7%増の販売台数を記録。依然、市場リーダーとしての地位を維持している。特にドイツでは35%を超える販売増に支えられて市場シェアが3.4ポイントも増加。それらの好調さはヨーロッパ全域に及んでいるとした。
こうした成績を踏まえてヨーロッパ事業部門のウーヴェ・ホッホゲシュルツ最高執行責任者は、「当社の業績の背景には、総じて製品ラインアップの好調さを浮き彫りにしています。
例えばステランティス・プロワンは、早くからプロ向けのマルチエネルギーソリューションツールであることを強く打ち出したことから、長年リーダーとしての地位を維持し続けています。
またBEV市場は減速傾向にあるも関わらず、EUの29地域で年間13.8%のシェアを獲得。幾つかの市場・車種セグメントでトップに立っています。
特にその傾向が最も顕著なのはフランスとなっており、BEVの販売台数が56%増加して市場シェアは37.9%に到達。車種別ではプジョーE-208とフィアット500eがそれぞれ1位と2位を獲得しています。加えて北欧のポーランドでも年間9.4%の市場シェアを達成し、前年比0.8ポイントの販売増となりました。
最後にステランティス中古車部門は、持続可能なモビリティ社会を推進するべく電気自動車の提供を拡大しています。この取り組みにより我々は、欧州に於いても2023年比で、幾つかの地域で低排出ガス車 (LEV) の販売台数が140% 増加。オーストリア、ベルギー、オランダ、スペイン、英国では、現時点のLEV 販売比率が20% 以上を占めるまでになっています」と結んでいる。