
ドバイの観光名所パーム・ジュメイラを遊覧する「SKYDRIVE」のイメージ
国内外で「空飛ぶクルマ」の開発に携わるSkyDrive(スカイドライブ)は、ドバイ首長国のヘリコプターチャーター会社AeroGulf Services Company LLC
(AeroGulf Services/エアロガルフサービス)と、パーム・ジュメイラでの空飛ぶクルマの事業検討に関する覚書を締結。スカイ・ドライブの機体「SKYDRIVE」のプレオーダーで最大50機の合意に達したという。
ちなみにエアロガルフサービスは1976年当時、空からドバイの石油の石油・ガス事業をサポートする役割を担うべく、同国初の商業用ヘリコプターの運航会社・航空機整備施設に携わる企業として立ちあげられた。
その後、貨物輸送、救急医療、エアタクシー、空撮・調査へとサービス領域を拡大。現在は、MENA (中東および北アフリカ) 地域の企業向け並びに政府系空輸事業社にもフリートサービスを提供。今日に於いては、電動であるためCO2を排出せず環境に優しい空飛ぶクルマの事業化にも取り組んでいる。
そうしたなかで観光事業への参入も視野に据えており、今回スカイドライブの遊覧飛行に適したコンパクトな3名乗りの機体に魅力を感じて、最大50機のプレオーダーを決めた。今提携により、エアロガルフサービスとスカイドライブは、ドバイの観光スポットのパーム・ジュメイラでの商用飛行を目指し、ルートを検討していく構えだ。
エアロガルフサービスのファハド・モハマド・ミール・ハシェム・ホーリーCEOと、SkyDriveでグローバルインテリジェンスオフィサーを務める安河内佳祐氏
より具体的には、エアロガルフサービスのファハド・モハマド・ミール・ハシェム・ホーリー(Fahad Mohammad Mir Hashem Khoory)CEOは、「スカイドライブと提携し、航空の新たな時代をドバイで切り拓けることを大変嬉しく思います。
私たちの持続可能性とイノベーションへ取り組みは、環境に優しい未来を目指すドバイのビジョンに一致しています。当社は、空飛ぶクルマの技術により、安全性、効率性、優れたサービスへの取り組みを維持しながら、都市モビリティの変革に向けて大胆な一歩を踏み出しています。
スカイドライブ社と当社は、今回のパートナーシップにより、環境に優しい空の旅の新しい基準をこの地域で確立し、住民や観光客にシームレスで持続可能な空の旅を提供することを目指します。空飛ぶクルマの活用により、CO2排出量を削減するだけでなく、ドバイの主要地への接続性とアクセス性を向上させます」と述べた。
————————————————
またこれを受けてスカイドライブ代表取締役CEOの福澤 知浩氏は、「これまで、米国やアジアでの市場開拓を進めてきました。今回、エアロガルフサービス社とのパートナーシップにより、中東での初めての市場開拓となり、空飛ぶクルマ事業を実現するうえで重要な一歩となります。
エアロガルフサービス社はドバイで最も歴史の長い商用ヘリコプター運航会社で、メンテナンスの技術はアラブ首長国連邦政府にも利用されています。安心・安全を第一に考える当社にとって、エアロガルフサービス社はドバイでの最適なパートナーと考えています。
ドバイは、世界に先駆けて空飛ぶクルマの運航準備が進められており、居住者のみならず、近隣の諸国をはじめ世界中から観光客・ビジネス客が集まる場所です。エアロガルフサービス社と協力し、まずは巨大な人工島パーム・ジュメイラから、コンパクトな機体を活用した遊覧飛行を実現し、多くの方に空飛ぶクルマを体験して頂くことで、利用価値を世界中に広めていきたいと考えています」と話している。