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2024年9月13日【事業資源】

シーバブルズ社、最先端の8人乗り小型水中翼船を披露

坂上 賢治

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ゼロエミッション水中翼船を手掛けるシーバブルズ社(SeaBubbles)は9月13日(仏オートサボア県、サン・ジョリオ発)、最先端の新モデル「スマートバブル(SmartBubble)」をリリースした。

 

この小型の水中翼船は、最大乗員8人を乗せて時速16ノット(約30km/h)で運行できるよう設計されており、環境に優しく静かな航行で乗客を運べるため、都市の水上タクシーサービスに最適だと同社では謳っている。

 

そんなシーバブルズ社は当初、アヌシー湖に於いて初の一般向け航路を用意。何百人もの乗客が「ザ・バブル(The Bubble/4人乗りモデル)」に乗ってユニークな体験を提供。これに続き、今回は8人乗りモデルの「スマートバブル」の披露に伴う新たな特許出願も行うなどの自社にとっての転換点ともなるマイルストーンを示した。

 

ちなみに同社の最新鋭の機体製造では、エネルギー効率を最も重視。自動フラップを備えた水中翼により低速飛行が可能になり、航行に必要なエネルギーを40%節約できたという。

 

加えて今回、シーバブルズ社は、更なる航行制御の知見を獲得するべくネオ・オーシャン社(Neocean社)の買収も発表した。この企業は安定性に優れた双胴船オーバーボート(Overboat)の開発で著名な存在だった。

 

これらの取り組みについてシーバブルズ社CEOのVirginie Seura氏は、「当社の目標は、より効率的で環境に優しい船で都市部と郊外の海上輸送に革命を起こすことです。カランク国立公園、ノルウェーのフィヨルド、アルプスの湖、アムステルダムの運河などの例は、熱水船の航行を段階的に禁止することで水生生態系の保護に向けた積極的な取り組みを掲げています。

 

そうしたなかで我々の水中翼船は、従来型のボートよりも容易に、かつ、より少ないエネルギーで移動できます。これはコストとエネルギーの大幅な削減を可能にするため、当社の機体は今後は、一層注目されることでしょう。そうした見地からネオ・オーシャン社の買収は、今後の本格製造への向かうための重要な転換点になると見ています。

 

私たちはこれまでのボートに係る技術環境を再定義し、ますます厳しくなる環境基準に準拠する新たなボートを提供すると共に、騒音ゼロ、波ゼロ、排出ゼロという独自技術を背景に航海の快適さを提供する準備ができています」と述べた。

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。