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2024年7月8日【事業資源】

シェフラー、グリーン水素の製造ソリューションを披露

坂上 賢治

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写真は、試験装置に設置されたメガワット級のPEM(プロトン交換膜)型水電解スタック/シェフラー(Daniel Karmann)

 

最新の1メガワット級プロトン交換膜型(PEM)水電解スタックを展示

 

シェフラーは、6月25日から27日に掛けてスペイン・マドリードで開催された「欧州国際水素会議・展示会(CGHE:Connecting Green Hydrogen Europe)」で水素技術に係る革新技術を披露した。

 

会場は、マドリード最大のコンベンションセンター「IFEMA」で、水素業界の専門家や意思決定者が一堂に会する舞台で、最新のトレンドや技術について様々な議論が行われた。そんな場面でシェフラーは、最新の1メガワット級プロトン交換膜型(PEM)水電解スタックを展示。

 

このシェフラーによるPEM型スタックは、市場導入が始まったばかりの製品で、1日あたり最大500キログラムの高純度水素を製造する能力を有するもの。

 

この水電解スタックについて、シェフラーベアリング&インダストリーソリューションで水素事業の責任者を務めるフロリアン・ヴィンディッシュ氏は、「当社は、未来を見据えた水素技術の核となるシステムおよびコンポーネントを開発・提供しています。そうしたなかで今回、我々の展示ブースで披露したPEM型水電解スタックは、持続可能で高効率な水素製造に不可欠なサブシステムです。

 

写真はドイツ・ヘルツォーゲンアウラッハのPEM型水電解スタック組立ライン/シェフラー(Daniel Karmann)

 

現在、本社拠点では水電解スタックを量産する施設の建設が進められている

 

我々は平素より、カーボンニュートラルで持続可能な未来の実現に向けて、様々な取り組みを行っており、なかでもグリーン水素には非常に大きな可能性があることを認識しています。

 

従って地域随一のモーション・テクノロジー企業を自負する当社は、水電解によるグリーン水素の製造から、モビリティ・定置用の燃料電池アプリケーション、更にはグリーンスチールの生産に至る水素の利用方法まで、あらゆる技術的可能性を探っている最中にあります。

 

そうしたなかで今回披露したPEM型水電解スタックは汎用性に優れ、多彩な工業用アプリケーションに適した仕様です。もちろん複数のスタックを配列して接続することも可能で、50キロワットから数メガワット規模の発電容量にまで対応する柔軟なソリューションとなります。

 

そもそも当社には、長年に亘り積み上げてきた工業技術の知見があります。効率的に量産化できるノウハウも持ち合わせており、過去からの知見を活かすことで、水素技術の規模拡大に必要な条件や能力を的確に割り出すことも可能なのです。

 

例えば、精密成形、溶接、コーティング技術に加え、量産対応のプロセスや、独自基準を活かした自動組立技術など、技術的蓄積の多様さを誇る当社は、当然、水素社会の拡大に必要不可欠な最先端技術を有しており、我々が本社を構えるドイツ・ヘルツォーゲンアウラッハでは、現在、水電解スタックを量産する施設の建設が鋭意進められているところです」と説明した。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。