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2024年9月27日【事業資源】

ローム、芯動半導体と戦略的パートナーシップ契約を締結

坂上 賢治

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調印式の様子、芯動半導体 董事長 鄭 春来氏 (後列右から2番目)、総経理 姜 佳佳氏(前列右)、技術総監 謝 偉峰氏(後列右から1番目)、ローム 取締役 伊野 和英氏 (後列左から2番目)、執行役員 パワーデバイス事業本部長 野間 亜樹氏(前列左)、海外営業本部長 利岡 佐光氏(後列左から1番目)

 

車載パワーモジュールの開発でxEVの技術革新に貢献

 

ロームは、長城汽車グループの無錫芯動半導体科技有限公司(英語名:Wuxi XinDong Semiconductor Technology Co., Ltd. 以下、芯動半導体)と9月27日、SiCを中心とする車載用パワーモジュール提供で戦略的パートナーシップ契約を締結した。

 

上記の芯動半導体は、2022年11月、江蘇省無錫に設立された長城汽車グループの企業で、SiCパワー半導体モジュールとアプリケーション・ソリューションの開発を目指し独自の研究開発に注力する企業。

 

また長城汽車股份有限公司(Great Wall Motor Company Limited、GWM )は、1984年設立。中国に拠点を置く国際的なマルチブランドの自動車メーカー。GWMは約100の子会社を持ち、70,000人を超える従業員を雇用。60か国以上で500のネットワークを展開し、国内市場以外で700,000台以上の車両を販売している。

 

中国当地で新エネルギー車(xEV)市場は継続的に拡大しており、走行距離や充電速度の向上に対する要求も高まっている。そうしたなかでキーデバイスとしてSiCに大きな期待が寄せられており、駆動の中核を担うトラクションインバーターでの採用が進む。

 

今回の両社の契約により、芯動半導体はローム製SiCチップを搭載した車載パワーモジュールの革新と性能向上に取り組み、xEVの航続距離伸長を目指す。

 

関係者集合写真

 

同連携について芯動半導体 董事長の鄭春来氏は、「xEV市場の拡大に伴い、SiCチップ需要も拡大を続けています。芯動半導体は、高品質のサプライヤーと長期的な協力関係を確立することで、SiCパワーモジュールの開発体制を強化しています。

 

ロームとの戦略的パートナーシップは、長城汽車グループの垂直統合体制を強化するとともに、より高性能のxEVの開発を加速するものです。また、長城汽車は河北同光半導体有限公司に投資しており、産業チェーンの上下流の協力をさらに発揮する予定です」と話している。

 

対してローム取締役 常務執行役員の伊野和英氏は、「長城汽車グループのxEV用インバータに搭載されるパワーモジュールの開発と生産を担う芯動半導体と戦略的パートナーシップを締結できることを大変嬉しく思います。

 

ロームは長年にわたり、業界をリードするSiCパワーデバイスの開発・製造体制を構築してきました。両社が協力することで、より高性能かつ高品質な最先端の車載パワーソリューションを提供し、xEVの技術革新に貢献してまいります」と述べている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。