ポルシェAGが昨年3月に傘下に収めた ITコンサルティング会社MHP GmbHは10月1日、メキシコのグアダラハラに子会社となるMHP Management and IT Consulting Mexico S. de RL de CVを設立。今後の国際的成長に向けた重要な第一歩を記した。
この海外戦略により、MHPは北米および中米でのプレゼンスを拡大。ITサービスを米国大陸の好機で展開していく構えだ。これによりメキシコの新拠点は、米国、英国、ルーマニア、中国に次ぐMHPの5番目の子会社となる。
この新たな進出計画についてMHPのグループでCOOを務めるマルクス・ワンバッハ氏は、「アトランタのMHPアメリカズに加えて、アメリカ大陸にもう1拠点を加えることで、多様な客様のご要望により効率的に対応できるようになります。
もはや革新的な技術に関わる将来ニーズは、ドイツとヨーロッパだけで見つかるものではありません。そのゆえ今後数年間で、世界中で新しい人材を開拓し、グアダラハラのチームを拡大することが不可欠です。
今回、メキシコに拠点を設立したことは、我々の中米市場へ於ける長期的な取り組みを示すものとなります。この取り組みは、予てよりのMHPの戦略計画の一環でもあり、顧客の近くで効率的にカスタマイズを施したソリューションを現地で的確かつ素早く提供できるようにすることを意味しています」と述べた。
また併せてMHPのグループCFOを務め、国際化および投資管理の責任者でもあるマーク・ツィンメルマン氏は、「MHP Management and IT Consulting Mexico S. de RL de CVの設立は、世界中の顧客のニーズを満たす効率的なサポートを提供しようとする当社の姿勢を示すだけでなく、コンサルティングおよび製品サービスの柔軟性を高めるための大きな一歩となるものです。
MHPのグローバル成長戦略に沿って、メキシコの拠点の開発は、これまでの当社の研究範囲を拡大させ、より効率的で低コストなインフラストラクチャを構築したいとする当社の考えを実現させるものとなります。これにより、特に米国市場の激しい競争のなかで、当社が成功を収めるための乗用なピースとなることでしょう」と説明した。
なお最後に新拠点の開設には、グアダラハラにあるポルシェAGの完全子会社であるポルシェ デジタルの既存組織を引き継ぐことも含まれていることを示唆している。
ポルシェ デジタルは、米国、ヨーロッパ、中国の既存の10拠点に事業に係るポテンシャルを集中させ、メキシコの拠点はMHPに引き渡す。これにより既存の従業員はMHPに引き継がれ、MHPの事業を大きく強化する側にまわる。
これには、これまでポルシェデジタルのマネージング ディレクターであったステファン ヴィドマー氏にも当てはまる。将来のMHP Management and IT Consulting Mexico S. de RL de CVのCEOを担うものと目されているヴィドマー氏は、「MHPは1996 年にカールスルーエ=エットリンゲンで設立されて以来、27年以上に亘って着実かつ持続的に成長してきました。そんなMHPが今回のステップでラテン アメリカ市場に参入することを嬉しく思います。
当社がこれまでに蓄積してきた専門知識のおかげで、私たちは既にラテンアメリカ地域で優位な立場にあり、今後はMHPの世界的な成長に貢献することができるようになるでしょう」と結んでいる。