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2023年5月4日【企業・経営】

独ポルシェAG、株式公開初年度で売上収益増

坂上 賢治

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ポルシェ・ロゴ

独ポルシェAGは5月3日(シュトゥットガルト)、株式公開初年度で力強いスタートを切った。最初の3か月で、同社グループの売上高と同じくグループ営業利益の双方が増加。

 

売上高は前年同期比 25.5% 増の101 億ユーロ (前年は80億4000万ユーロ) 。グループの営業利益は、14.7億ユーロから18.4億ユーロと25.4%増加した。これに伴うグループの売上高利益率は前年同期と同水準の18.2%。

 

第1四半期以降、自動車のネットキャッシュフローは14億3000万ユーロ(前年:7 億 7,800 万ユーロ)。自動車セグメントの正味キャッシュフロー マージンは15.3% に上昇した (前年:10.6%)。但し前年の純キャッシュフローは、サプライチェーンの深刻な混乱などの問題の影響を受けた。

 

 

同社の執行委員会副会長兼財務担当でIT 担当取締役も務めるルッツ・メシュケ氏は「世界中の市場は未だ不安定なままです。従って私たちは今年度の数字に概ね満足しています。なお、この拡大基調には複数の要因があり、例えばグループの売上高の増加、継続的なプラスの価格設定、ミックス効果など様々です。

 

しかし世界的に困難な状況に於いても、当社は2023年全体の目標を着実に積み上げていきます。グループの売上高想定は400億から420億ユーロの範囲にあると想定しており、営業利益率は世界的な課題が大幅に悪化しない場合、17~19%になると予想しています」と語っている。

 

 

一方、同社取締役会会長のオリバー・ブルーメ氏は「当社の製品は、世界中のお客様から高く評価されています。またそのビジネスモデルは現段階の困難な市場環境に於いても柔軟で堅牢です。

 

ポルシェは、不安定な経済状況と部品入手の制限にも関わらず、2023年の第1四半期に顧客への納車を前年比で18%増加させており、第1四半期に80,767 台 (前年: 68,426 台) を販売しました。

 

金融サービス部門のポルシェ ファイナンシャル サービス (PFS) は、今年の最初の 3 か月間も安定した成長を続け、売上高は8億300万ユーロに増加しました (前年度: 7億7600万ユーロ)。

 

インフレに関連した主要金利の上昇は金融商品にすぐに反映。それに応じリースおよび融資を受けた新車のシェアは41.5%に減少(前年: 45.7%)。結果、PFSの営業利益は8,600万ユーロに減少しています (前年:1億200万ユーロ)。つまり景気後退要素は、主に金利ヘッジとデリバティブの評価結果と留まっています」と述べている。

 

項目_____:2023年第1四半期/2022年第1四半期/変化
売上収益__:101億ユーロ___/80.4億ユーロ/+25.5%
営業利益__:18.4億ユーロ__/ 14.7億ユーロ_/+25.4%
営業利益率:18.2%_______/18.2%
自動車NCF:14.3億ユーロ__/7.8億ユーロ__/+83.6%
顧客配送__:80.767______/68.426_____/+18.0%

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。