
パイオニアは3月28日、自動車産業が急成長するインドでのプレゼンス強化を目的に、先の研究開発拠点設立(2023年)に続き、現地生産を2026年に開始することを明らかにした。
同社は、企業ビジョン“未来の移動体験を創ります-Creating the Future of Mobility Experiences-”のもと、ソリューション企業への変革に向けた取り組みを強化している。具体的には、積極的な外部エキスパート人財の招聘や、インドやドイツに研究開発拠点を設置するなど、グローバルでビジネスを推進するための体制を構築している最中にある。
そうしたなかで同社の重点領域となっているインド市場で、現地メーカーとの協業により現地生産を開始。営業、開発、生産、納入後までの一貫したサポート体制を構築することで、インドに於ける自動車向けビジネスを更に拡充させていきたい考え。
現地生産化によって同国特有の顧客ニーズに柔軟に対応できる他、納品リードタイムの大幅な短縮や市場導入後の迅速なサービス提供を実現するなど、顧客対応力を飛躍的に強化することで、インドでのローカライゼーションを推進させ、それをグローバル成長戦略の加速へ繋いでいく。
なお初期段階では自動車メーカー向けディスプレイオーディオの生産から開始し、将来的には市販、自動車メーカー向けに幅広い製品群の生産を検討していく構えだ。
こうした取り組みに際しパイオニアで代表取締役 兼 社長執行役員を務める矢原史朗氏は、「今回、インドに於ける現地生産を開始することができ、タイムリーに商品・サービスをお客様へ提供する体制を構築できたことを嬉しく思います。インドでローカライゼーションを推進し、成長著しい同国の自動車産業に貢献することで、当社の長期的な事業目標およびグローバル戦略を実現していきます」と述べた。
またこれを受けてPioneer India Electronics Private Ltd. Managing Director(パイオニア・インディア・エレクトロニクス・プライベート・リミテッドのマネージング・ディレクター)のAniket Kulkarni(アニケト・クルカルニ)氏は、「このたびの現地生産の開始により、インドへのコミットメントはこれまで以上に強固なものになると確信しています。現地自動車メーカーとの提携を強化することで、進化するインドの自動車ユーザーのニーズを満たす幅広い製品群・サービスを提供できる体制を構築していきます」と話している。