パイオニアは7月18日、インドに新たな研究開発拠点を開設すると発表した。そもそもパイオニアは、自らが掲げる企業ビジョン“未来の移動体験を創ります-Creating the Future of Mobility Experiences”の下、ソリューションサービス企業への変革に向けた取り組みを目下、強化に推し進めている。
具体的には、先の1月にモビリティコンシューマーカンパニーのChief Innovation OfficerにSiva Subramanian(シヴァ スブラマニアン)、3月にモビリティプロダクトカンパニーのChief Product OfficerにArvin Baalu(アーヴィン バール)など、外部エキスパート人財を招聘してグローバル戦略の強化を重ねる中で、グルグラムのインド現地法人Pioneer India内の事業強化に加え、“インドのシリコンバレー”と呼ばれる都市ベンガルールの2カ所に研究開発拠点を設置する。
このグルグラムとベンガルールに新設する両研究開発拠点では、電気自動車や二輪車を含む自動車市場向けのインフォテインメント、安全・セキュリティ製品、テレマティクス、コネクテッドソリューションなどの成長分野に焦点を当て、研究開発業務を行っていく。
そうした動きを前提に両拠点では新たなエンジニア採用にも注力。より一層のイノベーション創出を加速させ、モビリティ領域に於ける革新的な商品の開発・提供を目指す。
結果、これにより、急成長するインド市場を含むグローバル戦略を強化。次なるソリューションサービス企業への変革を目標に新事業を加速させていく構え。
こうした動きについてパイオニアの矢原史朗代表取締役兼社長執行役員は、「このたび、インドに研究開発拠点を新設する事を大変嬉しく思っています。
成長著しいインドに於いて、タイムリーに商品・サービスを開発・提供する体制を構築していく事で、インドという単一市場だけでなく、グローバル環境で新たなモビリティ体験を提供できるものと確信しています」と述べている。
またパイオニア・インディア・エレクトロニクス・プライベート・リミテッド(Pioneer India Electronics Private Ltd.)でマネージングディレクターを務める石井秀昭氏は、「今回の研究開発拠点の新設により、インド特有の消費者ニーズをターゲットにした製品開発が可能になり、それが同国に於けるパイオニアの事業成長へと繋がります。
基より急成長するインドの自動車市場での事業展開を強化・開拓する事は、パイオニアの長期的な事業目標、及びにグローバル成長戦略の加速に向けた取り組みの一環だと考えています。
インドの研究開発部門は、日本を始めとしたパイオニアの技術開発拠点や様々なパートナー企業と連携し、同国が掲げる製造業振興ビジョン”Make in India”のもと、インド及び、グローバル市場に向けた画期的な新製品やソリューションの開発へと駒を進めていきます」と語っている。