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2024年9月25日【人事】

ヤマハ発動機、来年初より新たな人事制度を導入

NEXT MOBILITY編集部

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ヤマハ発動機は9月25日、「個人が目指すキャリア、チャレンジの実現」と「長期ビジョン実現に向けたチャレンジ」の両立を目指して、来年(2025年)1月から、一般職およびエキスパート職(*1)を対象に新しい人事制度を導入すると発表した。

 

一般職の新しい人事制度では、個人の強みを生かした自律的なキャリア形成に向け、これまでの役割を超えたチャレンジに取り組む行動や結果を、年功にとらわれず評価し、期待される行動や発揮されたパフォーマンスにふさわしい報酬で処遇する。

 

また、C職(総合職)・G職(業務職)・P職(製造職)を統合した共通の等級体系への変更、昇格の申請要件からの在級年数廃止や飛び級導入など昇格要件・登用の運用方法を見直すことで、社員の適性や志向を生かした自律的なキャリア形成を促進。新制度に於ける評価手法では、コンピテンシー(*2)と業績を評価し、その結果を総合して、基本給・賞与・昇格に反映させると云う。

 

一方、エキスパート職の新しい人事制度については、働き方の選択肢を複数設け、個人の働き方の実態に応じて役割を付与し、それに見合った報酬とする新制度を導入。シニアの果敢なチャレンジを後押しすることを目指し、現役同等の活躍を条件に定年前の報酬水準を維持する働き方や、短日勤務など、個人が役割・働き方を選択できる環境を整える。

 

なお、基幹職(管理職)については既に、今年1月から、強みを活かしたキャリア形成実現の後押しを目的に、各基幹職の役割を明確化すると共に、担う役割を超えたチャレンジに取り組む行動や結果に基づいた処遇を行う新たな人事制度を導入。

 

部長やグループリーダーなど、職制上の役割を担う「ラインマネジメント」職に加え、専門技術や知識を活かした経営戦略上重要な役割「ストラテジーリード」職を新設するなど、これまでの能力をベースとした報酬制度から、役割の大きさに応じて処遇する報酬制度としている。

 

ヤマハ発動機は、〝昨今の社会の急速な変化に適応・先行していくためには、個々が目指すキャリアを実現でき、チャレンジが後押しされるような制度が必要である〟との考えの下、2030年に向けた長期ビジョン「ART for Human Possibilities~人はもっと幸せになれる~」の実現に向けて、人的資本投資を加速させ、従業員一人一人が自分なりのチャレンジを見つけ、挑戦していくことで、同社が目指す〝感動創造〟に繋げていきたいとしている。

 

*1:60歳定年後、再雇用制度で登用された社員の職種。
*2:「感動創造」という企業目的達成のため、各等級で発揮すべき行動は何かという観点で定義したもの。

 

ヤマハ発動機が新人事制度の導入により目指す姿。 ヤマハ発動機が新人事制度の導入により目指す姿。

 

[新人事制度の改定ポイント]

(1)一般職向けの新人事制度(2025年から導入予定)

・従来のC職(総合職)・G職(業務職)・P職(製造職)の3つの職類を1つに統合し、Y1からY4の4段階の共通の等級体系に変更。これにより、自律的なキャリア形成を促進する。
・昇格案件として、在級年数が不問になり、年功的要素からの脱却や早期抜擢を促進する。
・飛び級昇格を導入。各等級で求められるレベルを超えるチャレンジングな業務に挑戦し、高い成果を出した場合は、2つ上の等級に昇格・登用できる。

 

(2)エキスパート職向けの新人事制度(2025年から導入予定)

・原則として、基幹職(管理職)はEX-K/EX-A/EX-Y4の3つの等級から選択することができ、一般職は定年前相当の等級となる。
・いずれの等級の場合も、報酬は定年前と同等の役割を担う場合は、同水準を維持する。
・EX-AおよびEX-Y4は、週4日勤務/週3日勤務の短日勤務が選択可となる。

 

(3)基幹職(管理職)向けの新人事制度(2024年から導入済)

・従来の能力基準から役割基準の人事制度に変更。
・専門技術や知識を活かして経営戦略上重要な役割を担うストラテジーリードを新設。任用対象者の有無に関わらず必要なストラテジーリードのポジションをあらかじめ設定することにより、ポジション要件や人材要件を明らかにし、将来に向けた組織の成長を目指す。
・職制上の職位に応じた役割に報いる報酬制度の導入。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。