ボルボ・カーズ、デジタルチームの責任者にフレドリック・オールソン氏
浙江吉利控股集団(ジーリーホールディングス)に属するボルボ・カーズは8月22日(スウェーデン、ヨーテボリ発)、来たる10月21日付けでフレドリック・オールソン氏を新しいデジタル責任者に任命した。フレドリック氏は、最高情報責任者を務めていたスウェーデンのバッテリー会社ノースボルト(Northvolt)からの入社となる。
ちなみに、世界規模の技術チームでIoT領域およびデジタルビジネスの変革を推し進め、既に20年以上の知見を持つフレドリック氏を招聘する同人事はボルボ・カーズという企業の将来像を模索するために欠くことのできない重要人事だという。それはデジタル環境の整備が、自社の未来に重要な役割を果たすと考えているからだとしている。
そんなフレドリック氏はキャリアを通じて、いくつか場面で指導的役割を担い、グローバルITおよびビジネス インテリジェンス戦略の確立やIT プラットフォームの実装に貢献してきた。その間、彼は世界中を転々とし、スウェーデン、スイス、ドイツ、日本、シンガポールなど、様々な国に住み、働いてきた。
その彼は現在ノースボルトで、260人の従業員からなるグローバル情報技術、データ、ビジネス変革チームを率いつつも、併せてボルボ・カーズのデジタル変革の実現と、成長、効率性、俊敏性、拡張性、顧客への新サービスの展開に役立つ新しいデジタルインフラストラクチャの構築に於いて、既にサポート役として重要な役割を担いつつあるともいう。
ちなみにノースボルト以前のフレドリック氏は、食品容器の国際企業テトラパックグループ ( 本社:スイス・ローザンヌ、Tetra Pak Group / 三角パックの開発で著名 )に長く在籍し、直近では ITアーキテクチャおよび戦略的エンタープライズ アーキテクチャの責任者を務めていた。このテトラパックでは、同社のデジタル変革を加速させる新しいIT戦略を確立し、インダストリー4.0の導入も主導した。
そんなフレドリック・オールソンは、今年初めにボルボ・カー・デンマークのマネージング・ディレクターに就任したトビアス・アルテヘッド氏の後任となる。オールソン氏はグループ管理チームの一員となり、経営管理チームをサポート。戦略的に重要な幾つかの主要分野で会社を導く役割を担う。
ボルボ・カーズの最高製品および戦略責任者であるエリック・セヴェリンソン氏は、「ボルボ・カーズは現在、ソフトウェアを通じて製品が改善されていく新たな自動車像を立ちあげる時代を迎えています。それゆえ堅牢なデジタル インフラストラクチャを持つことが、当社の成功にとって不可欠です。そうしたなかでフレドリックは、当社のデジタル事業の可能性を最大限に引き出してくれる主要メンバーのひとりとなるでしょう」と述べた。
対してフレドリック・オールソン氏は「ボルボ・カーズで同社の未来革新に欠かせないデジタル基盤を構築することは私にとっても最高のチャレンジとなります。新たな環境でこれまで大手企業内でデジタルインフラを構築・拡大してきた私の過去の知見と、スタートアップ企業でのペースの速いビジネス感覚が大いに役に立つと思います」と語っている。