ゼネラルモーターズ社(GM)は12月13日(米国東部デトロイト時)、製品開発チームの職域に幾つかの変更を加え、また新たに世界地域を統括する新職域も創設した。これらにより組織体制を更に合理化。新型車両の投入や、技術プログラムの迅速な投入を促すことで、自社の世界戦略が加速されるとしている。
今回の組織改定は、長年、エグゼクティブ・バイス・プレジデントとしてグローバル製品開発・購買・サプライチェーン担当として活躍してきたダグ・パークス氏がGMでの40年近くにもなるキャリアを終え、同社を退職したことが契機となった。
パークス氏は1984年にGMに入社、今日のEV戦略に係る基礎づくりを含む、全ての車両ブランドのエンジニアリング・チームを精力的に率いてきた。
GM会長兼最高経営責任者(CEO)のメアリー・バーラ氏は、「我々は丁寧に何年も掛けて、自社の製品ラインナップが未来を見据えた完全電動車へ移行する準備を行ってきました。
そのなかでダグのリーダーシップはプロジェクトに於ける極めて重要な鍵でした。今日GMを成功へ導いた彼の多大な貢献に感謝しています。また併せて、今日発表する経営体制の変更により、今後も、飽くなき技術開発を推し進め、世界のお客様から心から求められ続けるGM車を提供していきます」と述べた。
なお今後は、顕在グローバル規模で車両開発担当副社長の任にあるケン・モリス氏が、車載プログラム・安全性の管理・モータースポーツ担当の上級副社長に昇進。モリス氏は今の職責を引き続き担いつつ、世界規模でのGM車の販売と安全性、モータースポーツ分野を率いていく。
更に現在、カスタマーケア・アフターセールス担当グローバル・バイスプレジデントを務めるジョシュ・タベル氏は、エネルギー貯蔵&推進・研究開発・製造技術担当の上級副社長に昇進する。同職務は、バッテリー開発とそれに係る製造活動など、GMの電動化戦略を加速させるための重要領域であり、技術開発のプロセスと製造領域を統合するものとなる。
これにより今後、ケン・モリス氏とジョシュ・タベル氏は、GM社長のマーク・ロイス氏の下で製品開発で指導的役割を果たして行く。
また加えて世界市場の連携強化を担うリーダーシップ担当の役職変更も発表している。これについては現在、北米担当執行副社長兼社長を務めるロリー・ハーベイ氏が、新たに創設されたグローバル・マーケッツ担当執行副社長兼社長の役職に異動する。ハーベイ氏は今後、世界各地の地域チームと協力し、仕向地に適した車両を検討、当該車両に係るソフトウェア技術などを各国の顧客へ提供していく役割を担う。
これに合わせて現在、GMカナダの社長兼マネージングディレクターを務めるマリッサ・ウェスト氏は、上記ハーベイ直属の上級副社長兼北米GM社長としてグローバル・マーケッツのリーダーシップ・チームに加わることになる。以上、全ての職域変更は来たる2024年1月2日付で発効する。