豊田自動織機は2月29日、代表取締役会長にトヨタ自動車・寺師茂樹エグゼクティブフェロー(69)が就任する人事を発表した。
移動の理由は、経営基盤の一層の強化をはかるため役員体制を変更するとしている。4月1日付で顧問に就任し、6月に予定される株主総会などを経て正式決定する見込み。
寺師氏(1955年2月16日生)は、神戸大院を経て1980年にトヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)入社。車両の開発責任者としてクラウンや、EV・HV開発をけん引。2008年・同社常務役員。
2011年・トヨタモーターエンジニアリングアンドマニュファクチャリングノースアメリカ取締役社長 兼 COO。2013年・取締役専務役員。2015年の取締役副社長などを経て、2021年6月からExecutive Fellowを務めた。寺師氏は、トヨタ自動車に於いて長年、技術系役員を務めた経験から、両社の連携を深める狙いがあるとみられる。
なお、トヨタ創業家出身の豊田鐵郎会長(78)は相談役に。大西朗副会長(66)は取締役に退く。不正発覚後の23年6月に社長に就任した伊藤浩一社長(60)は、引き続き経営トップを担う。