
日産自動車は3月11日、自社が短中期の目標を達成し、長期的な成長を果たしていくため経営体制を刷新する。具体的には、同日に開催した取締役会で、4月1日付の代表執行役および執行役と担当業務について決議された。
その筆頭としてチーフ プランニング オフィサーを務めるイヴァン エスピノーサ(Ivan Espinosa)氏が、現社長の内田誠氏の後任として代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)に就任する。これに併せて4月1日付のエグゼクティブ・コミッティのメンバーも変更する。これら以下のエグゼクティブ・コミッティのメンバーは、全員エスピノーサ氏にレポートする体制となる。
目下チーフ パフォーマンス オフィサーを務め、AMIEO(アフリカ・中東・インド・ヨーロッパ・オセアニア)マネジメントコミッティ議長の任にあるギョーム カルティエ氏は、グローバルマーケティング、カスタマーエクスペリエンスも新たに担当する体制となる。
車両計画・車両要素技術開発本部を担当する常務執行役員(CVP)の赤石永一氏は、中畔邦雄氏の後任として執行役チーフ テクノロジーオフィサーに就任する。車両生産技術開発本部を担当する常務執行役員の平田禎治氏は、坂本 秀行氏の後任として、執行役チーフ モノづくり オフィサーに就任し、生産事業とSCMを担当する。
最高財務責任者(CFO)のジェレミー パパン氏は、現在の職務を継続しつつ執行役に就任する。中国マネジメントコミッティ議長のスティーブン マー氏、チーフ クオリティ オフィサーの安徳光郎氏、チーフHRオフィサーの井原徹氏は、現在の職務を継続する。上記を踏まえ内田誠氏と坂本秀行氏は、6月に開催予定の定時株主総会まで現職に関わる業務に貢献する。
その他の主要な役員体制では、山﨑庄平氏は、日本・アセアン マネジメントコミッティ議長に加え関係会社の管理担当となる。アメリカズ マネジメントコミッティ議長のクリスチャン ムニエ氏は、現在の職務を継続する。
現在、第二製品開発本部を担当する富田達三氏は、R&Dで赤石氏の職務を引き継ぎつつ、更にTdC (Total delivered Cost)トランスフォーメーション チーフとして、エスピノーサ氏にレポートする。購買を担当している常務執行役員の坂根学氏は、ストラテジーアクセラレーション チーフに就任する。
最後に退任役員は内田誠氏、中畔邦雄氏、坂本秀行氏。これに加え3月31日付で、現役員のチーフ ブランド&カスタマー オフィサーの星野朝子氏、チーフ ストラテジー&コーポレート アフェアーズ オフィサーの渡部英朗氏が役員が退任する。
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なお目下チーフ プランニング オフィサーを務めるイヴァン エスピノーサ氏は、2001年 5月・モンテレイ工科大学 機械工学科卒。日産への入社は現社長の内田誠氏と同期。主な経歴は以下の通り。
職歴(2024年4月現在)
2001年 5月:
Medios社 ダイレクター
2003年 2月 :
JATOダイナミクス エンジニアリングアナリスト
2003年 10月:
メキシコ日産自動車会社 商品企画 担当
2005年 1月:
同社 マネージャー 商品企画 担当
2006年 4月:
同社 部長 商品企画&フリート/LCVマーケティング 担当
2008年 7月 :
タイ日産自動車会社 マーケティングダイレクター 兼
リージョナルプロダクトマネージャー ASEAN地域LCV 担当
2009年 4月:
同社 デピュティオーバーシーズプログラムダイレクター
ASEAN地域 担当
2010年 4月:
メキシコ日産自動車会社 ダイレクター アドバンスド&プロダクトプランニング
メキシコ&ラテンアメリカ地域 担当
2014年 4月:
日産インターナショナル社 VP 商品企画 担当
2016年 4月:
日産自動車株式会社 プログラムダイレクター Dセグメント 担当
2017年 4月:
同社 VP グローバル商品戦略&商品企画 担当
2018年 4月:
同社 常務執行役員
グローバル商品戦略&商品企画 担当
2019年 12月:
同社 専務執行役員
グローバル商品企画本部、グローバルプログラムマネジメント、ニスモ 担当
2023年 7月:
同社 専務執行役員
グローバル商品企画本部、グローバルプログラムマネジメント、ニスモ、モータースポーツビジネスユニット 担当
2024年 4月:
同社 チーフ プランニング オフィサー(現職)
グローバル商品企画、グローバルプログラム マネジメント、モータースポーツBU、コーポレート市場情報 担当