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2024年2月14日【人事】

ニデック、新社長就任と代表取締役等を異動

坂上 賢治

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二デック・ロゴニデックは2月14日に開いた臨時取締役会を経て、来たる4月1日付で副社長の岸田光哉氏( 64 )が社長に就く人事を発表した。最高経営責任者( CEO )職も永守重信会長( 79 )から岸田氏へ引き継がれる。
 
 
小部博志社長( 74 )は会長職に就く。永守氏は、最長4年間は代表取締役グローバルグループ代表に就く予定。これは今後、取り組むべき大型M&Aなどの課題が残っているためと述べ、今後はこうした積み残した課題のみに集中する意向だ。
 
 
そんなニデックは、永守重信( 当時28歳 )が小型ACモータの製造・販売で世界一の企業になることを目指して京都市西京区に日本電産として設立。当時は、国内の顧客開拓が難航したため、飛び込みで米国の有力顧客を中心に営業活動を重ねた。
 
 
2023年4月に、社名を〝ニデック株式会社( 英文:NIDEC CORPORATION )〟に変更。現在は売上高約2兆2千億円、グループ企業を含む社員数は約10万7千人に成長した。
 
 
このニデックの歩みを一代で築き上げた永守氏は、名実ともにカリスマ創業者となったのだが、その一方で後継者選びで難航し、これまで複数の外部人材を招き期待を繋いできた。しかし多くは同社を去っている。
 
 
そこで先の通りニデックに社名を改めた2023年、社外取締役ら計5人の候補から次期社長を選ぶ方針を示した。
 
 
その5人は、岸田光哉氏( 経歴は後述 )、大塚俊之氏( りそな銀行出身で2004年11月入社 )、西本達也氏( 三井住友銀行 執行役員 渋谷法人営業本部長 兼 横浜法人営業本部長を経て2009年5月入社 )、北尾宜久氏( 三井住友銀行 理事 難波法人営業第一部長を経て2012年4月入社 )、小関敏彦氏( 東京大学 工学系研究科 教授、同 理事・副学長から2018年4月に日本電産 非常勤顧問、2019年4月から専務執行役員 )。
 
 
永守氏は、岸田氏の社長を発表した14日の記者会見で「年齢や語学力、仕事への姿勢など、社長になれる人材の条件を前提に選出した」などの趣旨を述べ、岸田氏は「永守会長が築いた経営哲学を学び続け、より良い会社に育てていきたい」と抱負を語っている。
 
 
1.異動の理由( 以下、社内文書から引用のため敬称略 )
2030年売上高10兆円の達成および当社グループの持続的な成長に向けて、安定した経営継承を行い、新経営体制へ移行することで、グループ経営・グループガバナンスの一層の強化充実を図る。
 
 
2.会長・社長の交代および代表取締役の異動
(1)異動の内容
永守 重信( ながもり しげのぶ )
( 新 )代表取締役グローバルグループ代表
( 旧 )代表取締役会長( 最高経営責任者 )
 
 
小部 博志( こべ ひろし )
( 新 )取締役会長
( 旧 )代表取締役社長執行役員( 最高執行責任者 )
 
岸田 光哉(きしだ みつや)
( 新 )社長執行役員( 車載事業本部長 )
( 旧 )副社長執行役員( 最高経営責任者 )
 
 
 
(2)異動日
2024年4月1日付
 
 
3.代表取締役の異動
(1)異動の内容
岸田 光哉( きしだ みつや )
( 新 )代表取締役社長執行役員(最高経営責任者)
( 旧 )社長執行役員(最高経営責任者)
 
 
(2)異動日
2024年6月18日付
2024年6月18日付異動は、同日開催予定の定時株主総会および当該株主総会後の取締役会にて決議される予定。
 
 
4.副社長の異動
指名委員会にて決定している継承プランにおいては副社長の任期は1年間、毎年度改選する。所管する組織の最高責任者として、ニデックグループとしての全体最適の視点を持って社長をサポートしていく。なお2024年4月1日付の副社長は以下の通り。( 以下いずれも新職域 )
 
きたお よしひさ
北尾 宜久( きたお よしひさ )
副社長執行役員
小型モータ事業本部長、
グループ会社担当 同左
 
小関 敏彦( こせき としひこ )
副社長執行役員
最高技術責任者、
製品技術研究所担当、
生産技術研究所担当、
システム生産開発センター担当 同左
 
西本 達也( にしもと たつや )
副社長執行役員
機械事業本部長 同左
※なお、現副社長執行役員の大塚俊之氏は、副社長執行役員を退任し、ニデックインスツルメンツ代表取締役社長執行役員を継続。
( ※上記副社長の職域については、いずれも旧職域と同一 )
 
 
5.役員人事決定にあたって
同決定において指名委員会にて審議を行い、取締役会にて決議を行った。
指名委員会メンバーは、以下の通り。
 
 
委員長 :社外取締役 酒井 貴子
委 員 :代表取締役 永守 重信
委 員 :代表取締役 小部 博志
委 員 :社外取締役 小松 弥生
委 員 :社外取締役 山田 文
 
 
6.新任社長執行役員の略歴
新役職名: 社長執行役員( 最高経営責任者 )
氏 名: 岸田 光哉( きしだ みつや )
生年月日: 1960 年 2 月 7 日( 64歳 )
出 身 地: 香川県
学 歴: 1983年3月 京都大学教育学部 卒業
 
 
略 歴
1983年4月: ソニー株式会社 入社
2001年1月: Sony Ericsson Mobile Communications AB Vice President Product Planning
2011年4月: ソニー株式会社 生産本部長
2016年6月: 同社 業務執行役員 ビジネスエグゼクティブ
2018年4月: ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長
2021年4月: ソニー株式会社 常務 モバイルコミュニケーションズ事業担当
2022年1月: 日本電産株式会社(現 ニデック株式会社) 入社
常務執行役員車載事業本部副本部長
2022年7月: 当社 専務執行役員
2022年9月: 車載事業本部長(現任)
2023年4月: 当社 副社長執行役員(現任)
※所有株式数 562株( 2024年1月31日時点 )
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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。