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2024年2月16日【人事】

アウディ、新デザイン責任者にマッシモ・フラセラ氏

坂上 賢治

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アウディデザインが次世代ブランドの方向性を定める時期に

 

独・アウディAGは2月15日( 独・インゴルシュタット発 )、アウディデザインの新しい責任者にマッシモ・フラセッラ氏( Massimo Frasella / 52歳 )を据える。就任は来たる6月1日、彼はグループ内で新たな役割を担うことになるマルク・リヒテ氏の後任となる予定だ。

 

トリノのアプリケーション&デザイン研究所の卒業生であるフラセラ氏は、スティレ ベルトーネでキャリアをスタートさせた。まずはフォード・モーター・カンパニーと起亜自動車で活動した後、2011年からはジャガー ランドローバーで活躍。同社ではふたつのブランドのデザイン責任者を務めた。

 

アウディは、そんな彼を迎え入れるにあたって、次世代を担うアウディブランドの新たな方向性を見定めている。具体的には、今後数年の間に技術革新の波が複数回起こり、すべての車両セグメントの形状と機能が決定的に変化することになると見ているからだ。そこでアウディはデザイン部門の位置付けを再編。今後は取締役会会長直属となる見込みだ。

 

 

そうした新たな環境を迎えるマッシモ・フラセラ氏は、「アウディに入社することは私にとって非常に特別な瞬間です。私は最高クリエイティブ責任者の役割を引き受け、このような才能あるチームを率いてブランドの将来を、より高みに導くことができることを大変光栄に思います。

 

私は変化を起こすデザインの力を信じており、ブランドの新たな魅力を育むために自分の役割を果たしたいと思います。そんな私にとってシンプルさを追求すること。それは新たなデザインを創造するための本質的なアプローチ手段です。

 

それは時流のトレンドだけを追い求めるのではなく、余分な装飾を省いたデザインを心がけていくことに注力し、時代を超越した洗練されたデザイン言語を生み出したいと思います」と話している。

 

マッシモ・フラセラ氏が新生アウディを創造する役割を担う

 

一方、アウディAG取締役会会長だったマルクス・ドゥスマン氏の後任として、昨年の9月から新会長の役割を引き継いだゲルノート・デルナー氏( Gernot Döllner )は、「デザインは常にブランドの中核であり、アウディブランドのDNAの一部でした。

 

 

だからこそ、技術変革の時代を迎える同段階に於いては、今後登場する全てのシリーズ モデルの内装と外装にブランドスローガンである〝Vorsprung durch Technik(技術による先進性)〟をデザインに於いても示さねばなりません。

 

マッシモ フラセラ氏は、アウディ車が紛れもない感情的なデザイン言語を通じてブランドのアイデンティティを体現できることを保証してくれています。

 

明快さ、緻密さ、完璧なプロポーションが、彼の手掛けるデザイン哲学の中核であるため、その仕事はアウディのブランドイメージにスムーズに直結することでしょう」と述べた。

 

なお前任者のマルク・リヒテ氏は、2014年からアウディデザインを率いてきた。1969年にドイツのアルンスベルク/ザウアーラントで生まれた彼は、フォルクスワーゲンAGからアウディに入社。長らくエクステリアデザインスタジオの先頭を走ってきた。

 

 

リヒテ氏がアウディに在籍していた時代には、新世代の連続ベストセラーモデルが相次いで導入されると共に、ブランド初のスタンドアロン電動モデルシリーズであるAudi e-tron、e-tron GT、およびQ4モデル ファミリーが発表された。

 

そうしたリヒテ氏の数々の実績を踏まえてゲルノート・デルナー氏は、「これまで10年間に亘り、ブランドの顔としてクリエイティブな思考を介して先見の明を示してくれたマークに心から感謝します。」と謝辞の言葉で結んでいる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。