写真左は、カンザス大学の総学長Douglas A. Girod氏、右は、パナソニック エナジー モビリティエナジー事業部次長の長崎顕氏
パナソニック エナジー(PEC)は7月10日、車載用リチウムイオン電池工場を建設している米国カンザス州の旗艦大学のThe University of Kansas(カンザス大学)と、リチウムイオン電池に関する次世代技術開発や専門人材育成を推進するため合意書を締結し、具体的な連携に向けた協議を開始した。
パナソニック エナジーは、現在カンザス州デソトに北米第二工場を建設しており、同工場は 2024 年度末までに生産を開始し、年間生産能力は約 30GWhとなる予定。
この工場建設は、北米での車載電池の生産能力を大幅に拡大するためのパナソニック エナジーに於ける重要な戦略の一部となる。
電気自動車(EV)の普及によるCO2 排出削減へのコミットメントの実現に繋がる他、デソト地域やカンザス州周辺の経済圏に新たな雇用を創出すると共に、米国の経済と製造業の活性化に貢献する重要な意味を持つプロジェクトとしている。
カンザス州では、工学系専門人材に対する産業界の労働力需要に応えるため2011年に可決したUniversity Engineering Initiative Actの下、工学部卒業生の輩出に取り組んでおり、カンザス大学は、その参加校である他、北米を代表する研究型大学が加盟する Association of American Universitiesのメンバー校となっている。
両者は今合意により、「高い水準の研究開発を行いエネルギーやバッテリー関連の研究室を有する同大学と、電池開発・製造の豊富な知見を持つパナソニック エナジーが、関連パートナーシップを通じて、持続可能な社会の実現に向けた電池関連の技術開発や専門人材の育成など、カンザス地域の発展に共に取り組みます。具体的な取り組み内容は、今後両者で協議を進めていきます」と話している。