パナソニック オートモーティブシステムズ(PAS)の有志チームが先の11月、「自動運転AIチャレンジ2024」のアドバンストクラス決勝戦で優勝した。
CASEやSDVの進展に伴い、AIやITに精通した技術者が不足する中、自動車業界をけん引する技術者の育成は急務となっている。そうしたなかで「自動運転AIチャレンジ」は、公益社団法人自動車技術会が主催し、技術者の発掘と育成を目的とした国際的な競技大会として開催されてきた。
パナソニック オートモーティブシステムズは同大会に、技術者が成長の場を相互提供する目的で発足した「技術チャレンジ部」がベースとなって参加チームを結成。2022年から参加している。
2024年度は、上級者を対象としたアドバンストクラスにチームTPAC(Team Panasonic Automotive Challengers)がエントリーし、実機を自動走行させる決勝大会に出場。2023年度に優秀な成績を収めた6チームが競う中、パナソニック オートモーティブシステムズのチームは最速タイムを記録し、最優秀賞を獲得した。
決勝大会では、シミュレーションで得た知見を実車両に活かしつつ、実車ならではの課題をクリアしながら最速の周回タイムを競った。
パナソニック オートモーティブシステムズのチームTPACは、実車の操舵追従性(ハンドルを曲げてどれくらい車体が曲がるか)をシミュレータへ反映することで机上評価の精度を高めると共に、S字路のような複雑な経路もスムーズに走行できるような経路計画を設計することで、良い成績を残すことができたという。
参加メンバーは、「最先端技術を真剣かつ楽しく体得するとともに、他社の技術者や学生の皆さんとの交流を通じて、さらに技術者としての知見や経験を積むことができました」と振り返った。