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2024年9月13日【ESG】

NTN、競技用車椅子に軸受を提供

坂上 賢治

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伊藤智也選手(写真左)と上与那原寛和選手(同右)

 

NTNは9月13日、車いす陸上競技の伊藤智也選手(バイエル薬品所属)と上与那原寛和選手(SMBC日興証券所属)に、これまで培ってきた自転車用軸受の技術やノウハウを活用し、競技用車いす向けに特別仕様に開発した軸受を提供する。

 

同社は、2021年に両選手に競技用車いすに使用されるホイール用軸受を提供しており、選手の走行姿勢やフィーリング、レース戦略などに基づき転動体や潤滑方法を選定し、何度も調整を経て最適な仕様に改良することで、なめらかで安定した走行に貢献してきた。

 

競技用車いす向け軸受

 

もとよりNTNは、電動アシスト自転車の駆動ユニット、ホイール、ボトムブラケット用に軸受を開発・提供してきた実績を持ち、そうしたなかで今回提供する軸受は、自転車の安全でなめらかな走行に貢献する当社の軸受技術やノウハウを活用し、両選手のために特別に開発したものだという。

 

より具体的には、前回と同様、転動体をセラミックボールとし、潤滑方法をグリースから油に変更することで高いレベルで回転性能および低トルク性を実現した深溝玉軸受とした。

 

軸受のホイールへの組み込みは、自社陸上競技部に所属し、長距離ランナーとしても活躍する若手エンジニアが担当。同じアスリートとしてレースに臨む姿勢や100分の1秒にかける思いなどを両選手と共有しながらチューニング作業を繰り返した末での提供となった。

 

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伊藤智也選手プロフィール
1963年生まれ、三重県鈴鹿市出身
バイエル薬品株式会社所属
(伊藤選手のコメント)NTN提供の軸受の持つポテンシャルを最大限に引き出せるように頑張っていきます。

 

直近の主な大会成績
– 2011年 世界選手権大会(ニュージーランド):100m 4位、200m 銅メダル、- 400m/800m 金メダル
– 2012年 ロンドンパラリンピック:100m 5位、200m/400m/800m 各銀メダル
– 2019年 ドバイ世界パラ陸上:400m 銀メダル、100m/1500m 銅メダル
– 2024年 パリパラリンピック:400m 銅メダル、100m 7位

 

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上与那原寛和選手プロフィール
1971年生まれ、沖縄県沖縄市出身
SMBC日興証券株式会社所属
(上与那原選手コメント)NTN提供の軸受の持つ特徴「転がり・惰性」を最大限に活かせるように競技力向上を目指していきます。

 

最近の主な大会成績
– 2015年 陸上競技世界選手権大会(ドーハ):400m/1500m 銀メダル
– 2016年 世界選手権大会(ニュージーランド):800m 銀メダル、1500m 金メダル
– 2016年 リオデジャネイロパラリンピック:400m 6位、1500m 4位
– 2017年 陸上競技世界選手権大会(ロンドン):400m/1500m 銅メダル
– 2018年 アジア大会(インドネシア・ジャカルタ):400m 5位、800m 2位
– 2021年 東京パラリンピック:400m/1500m 銅メダル

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。