日産自動車の子会社である日産(中国)投資有限公司は12月17日(現地時間)、日産が中国の清華大学と共同研究センターを設立し、2024年から新たな共同研究を開始すると発表した。研究テーマは、“中国のZ世代(※1)に対する効果的なコミュニケーション方法”と、“充電インフラの整備やバッテリーの回収・再利用、エネルギー管理を含むEVエコシステムに於ける自動車メーカーの役割と社会的責任”について。
また両者は、これまでの協力関係をさらに強化し、今回の共同研究に2016年から継続している共同研究(※2)や人材の育成、交流なども含めた包括的な覚書を締結した。
その席で、日産の内田社長兼CEOは、「今回の共同研究を通じて中国市場をより深く理解し、中国の消費者ニーズにより合致した戦略の策定につながることを期待しています。また、共同研究の成果を中国の経済成長や社会に還元することで、社会全体が持続可能な成長を果たせるよう貢献していきます」と述べ、“中国で、中国と世界のために”をスローガンに真に持続可能な企業となることを目指すという同社の方向性や、この提携が中国に於ける同社の電動化やスマートモビリティーの取り組みおよび、持続可能な成長に貢献するものであるとの見解を示した。
この調印式に併せて、大学側は、中国内外の著名な学者やビジネスリーダーを招待し、学生と交流するプログラム「清華グローバルビジョンレクチャー」を開催。プログラムには、内田社長も登壇し、活発な議論を交わしたと云う。
※1:1995年から2009年の間に生まれ、中国の急速な技術革新や経済成長の時期に育った世代。
※2:2016年にインテリジェントモビリティ共同研究センターを設立し、中国市場に於ける電気自動車や自動運転技術領域で共同研究を実施。