
フロントラインワーカーのための業務ツールを開発・提供するサイエンスアーツ( Science Arts, Inc. / 所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:平岡 秀一)は3月11日、事業専用のスマートフォンやタブレット端末に、顧客対応のための専用業務アプリ「Buddycom( バディコム )」をインストール。これを旧来のインカム・システムのリプレース用として全国176店舗の日産レンタカー店舗網への採用を進めていることを明らかにした。
この「Buddycom(バディコム)」は、音声や映像の配信、音声のテキスト化、映像の中継機能、位置情報(IoT)の活用、 AIによるデジタルアシスタントなど、店舗の現場スタッフ間の情報共有や、本部とのリアルタイムコミュニケーションを支援。いたずらに不要なコストを掛ける事なく業務の効率化や、遠隔からの顧客対応などが担えるデジタルツール。
今回、全国の日産レンタカー各店( 日産自動車グループ傘下の日産カーレンタルソリューションが店舗網を運営 )に配備した背景には、予てより顧客からのレンタカーの貸し出し要請などに対して、旧型のインカム・システムを介して受け付ける〝セルフチェックインサービス〟や、24時間いつでも貸出可能な〝セルフライドゴー〟などのクイックサービスに対応してきたため。
そこで今回は、顧客からの要請等を旧システム介して受け付ける一連のタスクを撤廃。その換わりに日産レンタカー各店の個々の従業員ひとりひとりに事業用スマートフォンを配布。同スマートフォン+業務用アプリ「Buddycom(バディコム)」を介して、顧客からの要請を効率的に応えられるようDX化した。
より具体的には、顧客からのレンタカー予約に、素早く対応できるスマートフォン&トランシーバー&インカムスタイルに集約。その結果、端末1台当たりの導入単価を大幅に削減した上で、対応端末を全員に配布したことにより、個々のスタッフが担う作業の負荷軽減にも繋げられた。
Buddycom導入による主な利点は以下の通り
1.通信エリアの拡大
店舗から離れた駐車場や地下駐車場でも通信できるようになり、顧客対応のカウンターと車両を出し入れするスタッフ間での情報伝達が効率化された。
2.エリア単位での業務効率化・マネジメント強化
省人化に伴い3-4店舗を1エリアとして複数店舗を兼任する店長もおり、従来は複数店舗の管理を電話で連絡していたが、システムをBuddycomにリプレースしたことで配車効率やマネジメント業務がスムーズになった。
3.文字起こし機能
接客中でに聞き逃した会話を、後から見直すことができるようになり、聞き返すなどの工数を削減できた。
4.画像送信機能
言葉では伝えずらい車両の状態や、レンタカー貸渡証を撮影して画像で送信することで、正確、かつスピーディーに顧客との情報共有が行えるようになった。
今回のシステム刷新について日産カーレンタルソリューションの吉田昭彦氏は、「Buddycomの導入にあたって、他社アプリと比較しましたが、Buddycomは文字起こしの精度が優れていること、通話の音質品質がよいこと、周辺機器のバッテリー持ちも満足できるレベルにあること、またシステム全域が100%自社開発であるのでAPI連携の可能性なども考慮して選定しました。
Buddycomの位置情報機能を活用した、送迎バスの案内板
実際、新千歳空港店では、このAPI連携によって送迎バスの案内板による告知機能も設置できています。弊社では全国に直営店が176店舗ありますが、今後開店する新店へもBuddycomの導入を進めていきたいと考えています。また加盟するFC店への展開についても前向きに検討していきます」と話している。