日産自動車傘下の欧州日産は9月25日、2030年までに欧州に投入する新型車を全てEVとする目標を発表した。
欧州日産によると「多くの国で内燃エンジン車の販売禁止時期が議論されるなか、今後、欧州に投入される日産の新型車は全てEVとなります。
英国に車両のデザイン、設計、生産の機能を持つ欧州日産は、電動化とクロスオーバーという日産ブランドのコアとなる特性を活かしたEVへの転換を推進することにより、カーボンニュートラルの実現を目指します」と語っている。
また日産自動車の内田 誠 社長兼CEOは、「EVは究極のモビリティソリューションです。既に100万人以上のお客さまが日産のEVを手にし、その楽しさをご体感頂いています。
自然エネルギーを動力源とするEVの普及は、当社の長期ビジョンである『Nissan Ambition 2030』の中核であるカーボンニュートラルを達成するための鍵となります。日産は、欧州で2030年までに完全なEVへの切り替えを進めていきます」と述べた。
なお上記目標を達成するために日産は、欧州のデザインチームと研究開発チームへの投資を継続的に行っており、両チームは、将来のクルマとテクノロジーに関する最先端の事業を進めるべくEV投入計画を発表した同日、日産デザイン・ヨーロッパ(NDE)の近郊にある運河のほとりで、ロンドンのパディントンに所在するデザインセンター設立20周年を記念して、スポーティで都会的なEVコンセプト「コンセプト20-23」を発表した。
また日産テクニカルセンター・ヨーロッパ(NTCE)も今年創設35周年を迎え、英国政府の支援を受け、住宅地や地方の道路にフォーカスした「evolvAD」と呼ばれる英国最新の自動運転に関する実証研究を同センターの近郊で実施している。
このNDEとNTCEの両拠点では、4,000万ユーロを超える投資計画が進行中であり、NDEでは、建築設備、デザイン ツール、リソースをアップグレードし、スタッフを増員。一方のNTCEでは、電動化プロジェクトに2,600万ユーロ以上を投資し、新テクノロジーと設備を導入した。
こうした取り組みについて日産のAMIEO(アフリカ・中東・インド・ヨーロッパ・オセアニア)マネジメントコミッティ議長のギヨーム・カルティエ氏は、「欧州のEV化が加速する中、日産はお客さまに愛される鮮烈なクロスオーバーのデザインとワクワクする走りを提供し続けていきます。
バッテリー技術の飛躍的な進歩により、EVはさらに身近な存在となるでしょう。日産は、よりクリーンでシンプル、そして手頃な価格のモビリティを提供する最良の方法として、EVへの支持を続けていきます」と語っている。