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2024年12月19日【事業資源】

商船三井の自動車船、「B&Cサービス」の第三者認証を取得

坂上 賢治

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商船三井のLNG燃料自動車船「CERULEAN ACE」

 

株式会社商船三井は12月19日、自動車船のBook and Claim(ブックアンドクレーム/B&C)サービスで、一般財団法人日本海事協会(ClassNK)の審査を受け第三者認証を取得した。

 

この自動車船のBook and Claim(ブックアンドクレーム)サービスとは、脱炭素燃料を導入した船舶の削減価値をシステム上で記録(book)し、その削減価値を別の船舶や、当該船舶輸送を利用した顧客が自らの企業の脱炭素排出実績として移転・主張できる(claim)方法を指す。なお既にB&Cは航空機の利用機会でも活用されている。

 

妥当性評価声明書 授与式 (写真中央右:ClassNK環境部主管 山本 謙一郎氏、写真中央左:商船三井の自動車船部長 小杉賢嗣氏)

 

ClassNKによる妥当性評価声明書

 

但し、ClassNKが日本の海運業界に対してBook and Claim方法論の第三者認証を行ったのは初。同社は2025年1月から当該サービスの運用試験を開始する。

 

上記の通りで同サービスによって、同自動車船隊でLNGやバイオ燃料を含む低炭素燃料を利用したことによって生じるGHG削減価値を、自動車船輸送サービスを利用する顧客に証書として割り当てることができるようになる。

 

具体的には、例えば同社がLNG燃料自動車船で輸送した際、重油燃料船での輸送時と比較して削減できたGHG排出量(削減価値)を記録し、当該サービスを利用はした顧客がそれを自社のGHG排出削減分としてカウントすることが可能になる。同方法論についてはClassNKから妥当性の確認を取得している。

 

ちなみに商船三井は、現時点で新造 LNG 燃料自動車船 14隻の投入を決定済。より環境にやさしい燃料の導入等を通じて自社からのGHG排出を削減する一方で、社会のGHG排出削減にも貢献する取り組みも進め、2050年までのネットゼロ・エミッション達成を目指すと話している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。