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三菱倉庫、三菱商事、ユアスタンドの3社は2月21日、三菱倉庫傘下のDPネットワークが実施する医薬品輸配送業務のCO2排出量削減に向けて、来たる3月よりEVトラックを介した完全CO2フリー輸送を推し進めていく。
この取り組みで具体的には、三菱倉庫の埼玉・三郷地区の拠点にEV充電設備を設置した上で、三菱ふそうトラック・バスの「eCanter」を導入。納品先への輸配送業務を開始するというもの。同実証により車両の航続距離や温度管理状況などの各種データを収集。今後の導入拡大に向け検討を重ねていく。
上記の取り組みを受けた役割分で、三菱商事は、充電設備の導入でユアスタンドと充電器設置場所提案、充電器選定、充電設備設置工事を請負、充電オペレーション提案までのワンストップの充電サービスを三菱倉庫に提供。
この際の充電管理には、ユアスタンドが開発したYourstand for Business(YS4B)を採用。充電時間・充電状態監視・CO2削減量等を一括管理して、顧客にとって利便性の高いオペレーションを実現させる。またYS4Bの充電スケジュール管理機能を使用することで、電力価格が安い時間帯に充電時間をシフトし安価な電気代での車両充電を実現させたい考え。
またEVトラックの調達では、三菱オートリースがリース提供を行い、電力供給ではMCリテールエナジーが再生可能エネルギー由来の電力プランを提供。三菱倉庫グループは、EVトラック導入に掛かる国際的なルート検索・GHG算出システム「Emission Monitoring Cargo Route Finder」の提供やCO2排出量削減ソリューションの提案を行うCO2可視化・削減サービス「MLC Green Action」を通じて、サプライチェーン全体でのGHG削減に取り組む。
これら一連の流れで、充電から走行まで全てのCO2排出量は実質ゼロとなり、荷主である医薬品メーカーの物流由来の温室効果ガス(GHG)Scope3削減に寄与することを目指していく構えだ。