JLRは5月21日(英国ゲイドン発)、2023/2024年度(2023年4月1日-2024年3月31日)および第4四半期(2024年1月1日-3月31日)の通期決算を発表した。
まず通期に於ける受注台数は約13万3,000台。そのうち76%が「RANGE ROVER」、「RANGE ROVER SPORT」、「DEFENDER」となった。2024/2025年度のEBITマージンは、2023/2024年度と同等のレベルになると予想。投資支出は35億ポンドに至るまでの若干の増加を見込んでいるが、2024/2025年度中に純負債はゼロになるという予測に変更はない。
上記を踏まえた第4四半期の売上高は79億ポンドで、前年同期比11%増、第3四半期と比べて6%増となった。2023/2024年度の売上高は、JLRの通期売上高としては過去最高となる290億ポンドで、前年比27%増を記録した。
第4四半期の税引前利益(PBT)は6億6,100万ポンドとなり、前年同期の3億6,800万ポンドを大きく上回った。EBITマージンは9.2%で、前年同期比で2.7ポイント上昇した。
前年同期に対する収益率の上昇は、販売台数の増加と原材料費の削減を反映しているが、マーケティング費用が増加したことにより一部相殺されている。
第4四半期の税引後利益(PAT)は14億ポンドで、前年同期の2億5,900 万ポンドに対して大幅増となった。通期のPBTは22億ポンドで、2015年度以来最高となり、PATは26億ポンド。
第4四半期および通年のPATは、10億ポンドの繰延税金資産(DTA)の調整を反映。DTAは、税金の支払いおよび引当金に関連する将来的な回収可能性を考慮して再評価された。
フリーキャッシュフローは、第4四半期が8億9,200万ポンド、通期が23億ポンドとなり、通年のキャッシュフローとしては過去最高となった。第4四半期末時点の現金残高は42億ポンド、純負債は7億ポンド、総負債は49億ポンドとなった。総流動性資産は57億ポンドで、これには2026年4月1日に満期を迎える未使用のリボルビング・クレジット・ファシリティの15億ポンドを含めている。
上記業績に際してJLR最高経営責任者(CEO)のエイドリアン・マーデル氏は、「今年は、JLRにとって戦略面で大きく前進した年であり、好調な業績に貢献して下さったお客様、従業員、サプライヤー、パートナーの皆様に感謝申し上げます。
私たちは記録的な財務結果を達成し、23億ポンドのフリーキャッシュフローを生み出し、純負債を7億ポンドまで削減することができました。
この業績結果の基盤となったのは、『RANGE ROVER』および『DEFENDER』ブランドを筆頭に、モダンラグジュアリーなモデル・ラインアップに対する世界的な需要が持続したことであり、業務改善への一貫した取り組みの賜物です。
私たちは、『REIMAGINE』戦略において次なるエキサイティングな段階に入りつつあります。モダンラグジュアリーなEVモデルを導入して、それに付随するモダンラグジュアリーな体験をお客様に提供し、直面する課題に引き続き精力的に取り組んでいきます」と述べた。