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2024年5月21日【事業資源】

JLR、通期決算で売上高・世界販売台数が過去最高に

坂上 賢治

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JLRは5月21日(英国ゲイドン発)、2023/2024年度(2023年4月1日-2024年3月31日)および第4四半期(2024年1月1日-3月31日)の通期決算を発表した。

 

まず通期に於ける受注台数は約13万3,000台。そのうち76%が「RANGE ROVER」、「RANGE ROVER SPORT」、「DEFENDER」となった。2024/2025年度のEBITマージンは、2023/2024年度と同等のレベルになると予想。投資支出は35億ポンドに至るまでの若干の増加を見込んでいるが、2024/2025年度中に純負債はゼロになるという予測に変更はない。

 

上記を踏まえた第4四半期の売上高は79億ポンドで、前年同期比11%増、第3四半期と比べて6%増となった。2023/2024年度の売上高は、JLRの通期売上高としては過去最高となる290億ポンドで、前年比27%増を記録した。

 

第4四半期の税引前利益(PBT)は6億6,100万ポンドとなり、前年同期の3億6,800万ポンドを大きく上回った。EBITマージンは9.2%で、前年同期比で2.7ポイント上昇した。

 

前年同期に対する収益率の上昇は、販売台数の増加と原材料費の削減を反映しているが、マーケティング費用が増加したことにより一部相殺されている。

 

第4四半期の税引後利益(PAT)は14億ポンドで、前年同期の2億5,900 万ポンドに対して大幅増となった。通期のPBTは22億ポンドで、2015年度以来最高となり、PATは26億ポンド。

 

第4四半期および通年のPATは、10億ポンドの繰延税金資産(DTA)の調整を反映。DTAは、税金の支払いおよび引当金に関連する将来的な回収可能性を考慮して再評価された。

 

フリーキャッシュフローは、第4四半期が8億9,200万ポンド、通期が23億ポンドとなり、通年のキャッシュフローとしては過去最高となった。第4四半期末時点の現金残高は42億ポンド、純負債は7億ポンド、総負債は49億ポンドとなった。総流動性資産は57億ポンドで、これには2026年4月1日に満期を迎える未使用のリボルビング・クレジット・ファシリティの15億ポンドを含めている。

 

上記業績に際してJLR最高経営責任者(CEO)のエイドリアン・マーデル氏は、「今年は、JLRにとって戦略面で大きく前進した年であり、好調な業績に貢献して下さったお客様、従業員、サプライヤー、パートナーの皆様に感謝申し上げます。

 

私たちは記録的な財務結果を達成し、23億ポンドのフリーキャッシュフローを生み出し、純負債を7億ポンドまで削減することができました。

 

この業績結果の基盤となったのは、『RANGE ROVER』および『DEFENDER』ブランドを筆頭に、モダンラグジュアリーなモデル・ラインアップに対する世界的な需要が持続したことであり、業務改善への一貫した取り組みの賜物です。

 

私たちは、『REIMAGINE』戦略において次なるエキサイティングな段階に入りつつあります。モダンラグジュアリーなEVモデルを導入して、それに付随するモダンラグジュアリーな体験をお客様に提供し、直面する課題に引き続き精力的に取り組んでいきます」と述べた。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。