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2024年12月26日【事業資源】

伊藤忠エネクスとWECARS、外国人自動車整備士を採用

坂上 賢治

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伊藤忠エネクスWECARSは12月26日、フォースバレー・コンシェルジュと外国人自動車整備士の採用に関する基本合意書を締結した。

 

伊藤忠エネクスとWECARSは業界最高水準の整備設備。そして国家資格と豊富な実務経験を有する自動車整備士を配して、自社の高品質な車両整備・サービスを支えている。

 

しかし一方で、自動車整備士の不足は業界の課題であると認識。国内人材による労働環境を最適化するべく、外国人材に特化した人材紹介の草分け的企業のフォースバレーと協業に向けた協議を進めてきた。

 

フォースバレーの運営する”japantown”で日本語を学ぶ日本企業内定者たち

 

ちなみにこの協業では、フォースバレーがインドやネパールの国立大学などと提携。自動車整備に関する専門的カリキュラムを提供して人材の教育を担う。対して伊藤忠エネクスとWECARSは、来日後に自社ブランドの整備工場で勤務することを前提に、海外からの自動車整備士候補をフォースバレーから紹介を受け優先的に採用するという流れだ。

 

実習講義を受ける理系学生たち(カトマンズ大学)

 

今回の取り組みに際し、協業先となるフォースバレー・コンシェルジュの柴﨑代表取締役社長は、「今回の協業を実現できましたことを大変嬉しく思います。自動車整備士業界の深刻な人材不足は、業界の発展を阻害するだけでなく、国民の安全を脅かすことにも繋がりかねません。

 

この課題解決に向け、当社と伊藤忠エネクスおよびWECARSの知見を融合し、当グループのみならず、業界全体の整備士の育成・輩出に取り組んでまいります。本協業を通じ、世界中の新興国・発展途上国の大卒整備士人材が日本就労を目指すような、夢ある展開に導きたいと思います」と語っている。

 

フォースバレー・コンシェルジュの事業概要は以下の通り

 

会社名:フォースバレー・コンシェルジュ株式会社
本社所在地:東京都千代田区麹町六丁目6番2号 番町麹町ビルディング5F
事業内容:世界中の人材と企業を繋ぐ、国境を越えたハイスキル人材の採用・定着支援事業を「Connect Job」のブランド名で展開。

 

 

自社開発のデータベースには186の国と地域、累計約46万人の人材が登録しており、日本の大手グローバル企業、IT企業を中心に地方・中小企業まで約400社との取引実績あり。2021年以降には、特定技能向けオンラインマッチングプラットフォーム「Connect Job WORKERS」、海外人材に現地で日本語教育と就労トレーニングを実施。

 

更に企業に即戦力人材を紹介する「Fourth Valley Academy」を展開するなど、幅広い領域で人材支援サービスを拡充してきた。また、経済産業省・沖縄県・富山県・静岡県・長野県など、省庁・地方自治体からも事業を受託。雇用不足の国から人材不足が深刻な日本へ優秀な人材を迎え入れ、ビジネスの力で世界中の社会問題の解決にも貢献している。

 

なお同社は2024年12月、事業会社・ファンド・個⼈投資家等の引受により総額6億円の株式引受契約も締結完了している。当該ラウンドにおける投資家(順不同)は以下の通り。

 

  • – 東京海上日動火災保険株式会社
  • – 株式会社アトラエ
  • – AAIC Investment Pte. Ltd.
  • – 伊藤忠エネクス株式会社
  • – 株式会社オリエンタルランド・イノベーションズ
  • – Leapfrog Technology Inc.
  • – 事業会社複数
  • – 個人投資家複数

 

当該ラウンドに於ける資金利用目的は、先のFourth Valley Academyを包括する自社活動領域の更なる拡大の他、外国人材のライフサポートまで視野に入れた移民デジタルプラットフォームの構築にあるとしている。
  

 

人材の受入先となる2社の概要は以下の通り

 

会社名:伊藤忠エネクス株式会社
本社所在地:東京都千代田区霞が関三丁目2番5号
事業内容:石油製品・LPガスの卸売・小売事業、電力・熱供給事業、および車関連事業またこれらに付随するサービス事業

 

会社名:株式会社WECARS
本社所在地:東京都千代田区霞が関三丁目2番5号
事業内容:国産車、外国車の中古車・新車販売および車両買取業務、車検・一般整備および鈑金塗装業務

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。