Hyundai Mobility Japan(ヒョンデ モビリティ ジャパン)は8月1日、富士スピードウェイのオフィシャルカーとしてEVの「IONIQ 5 N(アイオニック ファイブ エヌ)」を提供することを明らかにした。IONIQ 5 Nのオフィシャルカーは、2024年8月1日から2025年7月31日までの1年間活用される予定だ。
IONIQ 5 Nは、2015年から登場したHyundaiのハイパフォーマンスカーブランドの「N」初のEVモデルとして、先の2023年7月に英国で行われたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでデビュー。翌2024年6月5日より日本市場でも販売を開始した。
Hyundaiの「N」ブランドの源流は、同社がハイパフォーマンスカーの開発にあたり設けた開発拠点に起因すると言われており、それは自国内の開発拠点として当初据えていた南陽郡(京畿道にかつて存在した行政区分)の頭文字の「N」とされる。
IONIQ 5 Nが、富士スピードウェイ初のEVオフィシャルカーに採用された切っ掛けは、富士スピードウェイの関係者がIONIQ 5 Nの試乗会で性能を体感したことにあるという。
実際、富士スピードウェイの担当者は、「近年、EVのスポーツ走行やご来場は徐々に増加しているものの、依然として少数派であり、また、EV関連のインフラ整備もまだまだ需要に至ってないのが現状です。しかし一方で、富士スピードウェイはEVのスポーツ走行やEVの普及自体にも積極的に取り組んでいきたいと思っております。
そこで今回、公式車両として初めてのEVであるIONIQ 5 Nを採用することで、富士スピードウェイがEVの受け入れについて前向きに取り組んでいることを広く認知していただけると考えています。
また、オフィシャルカーの選定にあたっては、体験走行会などで120㎞以上の高速走行に耐えられるパフォーマンスや耐久性が求められます。IONIQ 5 Nは、その厳しい要件を満たす一台として高く評価されました。
富士スピードウェイの公式車両には、各メーカーのハイパフォーマンスモデルを多数採用しております。Hyundai Nというハイパフォーマンスブランドが出した初めてのEVであることも採用の決め手になりました。
また社内でもIONIQ 5 Nに対する期待が高く、今後は両社の共通の展望として、IONIQ 5 Nを通じ、多くの方々にEVのスポーツ走行の魅力を体感していただけることを期待しています」と述べている。
一方でHyundai Mobility Japan趙代表取締役社長はオフィシャルカーとしての導入に際し、「この度、オフィシャルカーとして採用して頂きとても嬉しく思います。これを切っ掛けに富士スピードウェイに訪れるお客様、そして日本のモータースポーツファンの皆様にHyundaiのNとIONIQ 5 Nの魅力を伝えていきたいです。
また富士スピードウェイのオフィシャルカーとして採用されたIONIQ 5 Nを通じて、〝N〟が追求する電動化時代にも変わらないドライビングの愉しさを日本のお客様に伝えていくと同時に、EVに対する従来の概念から一歩踏み出し、EVをより親しみやすく興味を持って頂ける切っ掛けとなることを期待しています」と結んでいる。