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2024年8月9日【ESG】

イノフィスの労働負担低減スーツ、鈴鹿8耐で活躍

坂上 賢治

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マッスルスーツを着用してガソリンチャージする様子

 

労働環境の負担低減を目指しているイノフィス( 東京理科大学発のスタートアップ )が開発したアシストスーツが、鈴鹿8耐で異例の活躍を見せた。

 

具体的には、先の7月19~21日に三重県・鈴鹿サーキットで開催された〝FIM世界耐久選手権・鈴鹿 8 時間耐久ロードレース第45回大会で、同レースに出走したTEAM SUGAI RACING JAPANが、イノフィスの外骨格型アシストスーツ「マッスルスーツ Exo-Power」と、サポータータイプの「マッスルスーツ SoftPower」を採用。

 

8時間の長丁場でレースメカニック達が、例えばガソリンチャージ時の重い燃料給油機の取扱いや、中腰姿勢であってもレーシングマシンのパーツを素早く持ち上げなければならないなどの過酷な環境下で活躍した。

 

 

そんなマッスルスーツ活用スタッフの声は以下の通り

 

【メカニック担当者】

オートバイのメンテナンスは同じ姿勢で長い時間作業する必要がありますが、マッスルスーツのおかげで腰への負担が軽減され助かりました。

 

【給油担当者】

前後のタイヤ交換終了後にガソリン給油をせよというルールがあるせいで、中腰で 28リットルのガソリン(約30キロ)を凡そ 1 分 1 人で持ち続けなければなりません。8 時間耐久レースで1時間に1回ライダー交代をしますので7回この給油作業を行います。この重さを中腰で持ち堪えられたのは、マッスルスーツのおかげです。

 

更にTEAM SUGAI RACING JAPANでは、「ガソリンチャージは約30㎏のガソリンをバイクのタンク上部に持ち上げ、ピット作業の最後まで支える必要のある負担の大きい作業です。

 

業界では、若くて力のある男性がやる風潮がありますが、今後は老若男女問わず楽しめるモータースポーツであるために、こういった風潮も出来る限り少なくしていく必要があると考えています。そうした意味でアシストスーツを使うことで、若くて力のある人しかチームに参加できないという不平等感を無くしていけると感じます。

 

バイクレースの世界大会の現場でアシストスーツが使われることは極めて異例。そのため、マッスルスーツを使ってよいかどうか、レース前の車検も通して主催者へも確認しました。

 

大会側も今後こういったものが必要だと理解を示し、使用許可が下りました。これから、モータースポーツの世界でもアシストスーツが浸透し、誰もが活躍し、楽しめるスポーツになってくれることを期待します」と話している。

 

 

マッスルスーツExo-Power®(エクソパワー)
シリーズ最大補助力を持つ(自社比)外骨格型アシストスーツ。圧縮空気を使用した人工筋肉が 27kgf の補助力を発揮。重量物の持ち上げや中腰作業での腰の負担を軽減する。中腰姿勢による腰への負担が大きい介護、農業、漁業、建築業、製造業など、様々な作業現場で幅広く利用されている。

 

 

製品名:マッスルスーツ Exo-Power®(エクソパワー)
メーカー希望小売価格:214,500 円(税込)
サイズ:2 サイズ(S、M)
ブランドサイト:https://musclesuit.co.jp/exo_power/

 

 

マッスルスーツ Soft-Power®(ソフトパワー)
マッスルスーツシリーズで培った人工筋肉のアシスト技術をサポーターの背面部に組み込むことで、サポータータイプでは最強クラス(自社比)の補助力を実現。腰の負担を 35%軽減する。製造・物流倉庫での持ち上げ・持ち運び作業や、介護現場でのつらい姿勢維持、農作業の前傾姿勢など腰に負担の掛かる作業で効果を発揮する。

 

 

製品名:マッスルスーツ Soft-Power®(ソフトパワー)
サイズ:1サイズ(適用身長:150 ㎝~190 ㎝、ウエストサイズ:フリー)
メーカー希望小売価格:59,400 円(税込)
ブランドサイト:https://musclesuit.co.jp/soft_power/

 

 

株式会社イノフィス
本社所在地:東京都八王子市東町7-6 エバーズ第12八王子ビル
代表者名:乙川 直隆
資本金:1億円
設立:2013年12月
電話番号:0120-046-505
Webサイト:https://innophys.jp/

 

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。