IHIは9月27日、車両過給機事業下(グローバル規模)で、ターボチャージャーの累計販売台数が1億台に到達したと発表した。
IHI製ターボチャージャーの源流は、造船分野が礎となっている。当初は蒸気タービンから始まり、舶用の過給機の生産を通して排気タービン過給機の技術を磨き続け、それが車両用過給機の開発・生産へと受け継がれてきた。
その〝ものづくり技術〟は、材料工学・トライポロジー・ローターダイナミクス・流体性能開発・信頼性工学などが集約されている。
今回の累計販売台数が1億台到達についてIHIでは、「1959年の事業開始以来、世の中が変化する中で社会の課題と自動車業界のニーズに素早く対応し、技術をもって社会に貢献するために何ができるかを考えグローバルに事業を展開してきました。
コンパクトカーからバス・トラックに至る様々な車種に搭載されるターボを製造・販売し続け、2015年に累計生産台数5,000万台へ。そしてこのたび累計販売台数1億台を達成するに至りました。
今、世界は将来のカーボンニュートラル社会を目指して動いています。車を動かすパワートレインも従来とは変わってきており、電動技術を組合せたハイブリッドエンジンや水素エンジン、燃料電池や既存エンジン技術を利用できるe-fuelも有効な手段として開発が進んでいます。
また再生可能エネルギーから得られるグリーン電力を使用する電気自動車も今後、普及が進んでいくと予想されます。これからは地域ごとに最適な技術が採用され、発展を遂げていくことが想定されます。
そうしたなかでIHIは基盤となるコア技術を磨きながら必要に応じて新しい技術導入も行うことにより、様々な技術要求を満たせるよう車両過給機の開発を加速し、2050年カーボンニュートラルの実現を目指してまいります」と話している。