出光興産は4月8日、アクリル酸およびアクリル酸ブチル事業(以下「アクリル酸製品事業」)から撤退することを発表した。
アクリル酸はプロピレンから合成される有機化合物で、高吸水性ポリマーや塗料、粘接着剤の原料として使用されている。同社は、1992年から30年間にわたりアクリル酸製品事業を行ってきた。しかし、アジア域内における近年の設備新増設による供給過剰などにより事業環境が悪化し、今後の事業方針について検討した結果、事業継続は困難と判断した。
同社愛知製油所内のアクリル酸プラントを2023年3月までに稼働を停止し、アクリル酸製品事業から撤退するとしている。
■アクリル酸製品事業概要
対象製品:アクリル酸、アクリル酸ブチル(委託生産品)
生産拠点:愛知製油所 アクリル酸プラント
生産能力;50千トン/年(公称)