本田技研工業(ホンダ)は、先の2024年10月に四輪車のエンジン部品などの生産を終了した栃木県真岡市にあるパワートレインユニット製造部の敷地・建屋を活用。自社開発の次世代燃料電池システムの生産を行う新工場の立ち上げを決定した。
新工場は2027年度の稼働開始を目指す。また自社開発の燃料電池システム専用工場の立ち上げは、ホンダとして初となる。生産能力は年間3万基で、最新鋭の生産設備を導入し、高効率・高品質の生産を実現させていく構え。
なお、新工場の立ち上げを含めた次世代燃料電池システムの生産事業は、経済産業省が2050年のカーボンニュートラル実現に向けて主導する、GX( グリーントランスフォーメーション/カーボンニュートラルの実現に向けて化石燃料中心の現代社会をクリーンエネルギーによる社会へと変革していく取り組み )分野の国内製造サプライチェーンの支援を目的とした「GXサプライチェーン構築支援事業」に採択され、補助金を受ける予定という。
ホンダでは、「燃料電池システム活用のコアドメインとして、燃料電池車(FCEV)に加え、商用車、定置用発電機、建設機械の4つを定め、水素事業を新たな事業の柱として成長させるべく、事業機会のさらなる拡大に取り組んでいます。
自社開発・生産する次世代燃料電池システムの強みを活かし、燃料電池トラック分野において2030年シェア5%、野心的な目標として2040年頃にシェア30%を目指して取り組んでいきます」と話している。
新工場の概要
所在地:栃木県真岡市
生産品目:燃料電池システム
建築面積:28,901㎡
生産能力:年間3万基
補助金交付申請額:147.8億円(最大)※予定
参考
Hondaの水素事業について: https://global.honda/jp/hydrogen/