本田技研工業は7月4日、連結子会社の八千代工業(ヤチヨ)の持続的な成長を目的にヤチヨ、そしてサンバルダナ・マザーサン・インターナショナルLtd並びにSMRCオートモーティブホールディングス・オランダB.V.(共にマザーサン・グループ)との間で基本契約を締結すると発表した。
上記締結後に本田技研工業は、八千代工業株を公開買付けによって取得し同社を完全子会社化。この際に本田技研工業は、八千代工業が保有する合志技研工業(二輪車向け事業会社)の全株式を譲り受ける一方で、八千代工業の議決権81%に相当する八千代工業の株式を先のマザーサン・グループへ譲渡する予定。
株式譲渡後も本田技研工業は、議決権の19%に相当する残りの八千代工業株を保有し、マザーサン・グループと円滑な連携を図っていく構えだ。なお上記、基本契約を前提とした一連の実施は今後、関係当局の承認やその他の手続きを経て、来たる2023年10月頃に行う。
ちなみに本田技研工業は予てより、自社の連結子会社を含めた個々の強みを活かした事業ポートフォリオの最適化に取り組んで来た。
そうしたなかで八千代工業の将来展望については、四輪車用の内外装樹脂部品を国際展開するマザーサン・グループを戦略パートナーに迎え、四輪車向け事業に経営資源を集中した上で、販路拡大や事業拡大を行うことが持続的成長に資すると考え、それが今回の基本契約に至ったという。
この結果、本田技研工業自体は、合志技研工業の95%に相当する議決権株式を保有することになり、二輪事業に於けるグループ間の経営資源の最適化を図り、将来的な事業成長を目指すとしている。
八千代工業株式会社 概要
設立:1953年8月
所在地:埼玉県狭山市柏原393番地
代表者:代表取締役社長 可知 浩幸
資本金:36.9億円
事業内容:四輪車の機能部品(サンルーフ・燃料タンク)の開発・製造と、樹脂製品・補修パーツの製造
従業員数:6,404名(連結)/759名(単体)2023年3月末現在
Samvardhana Motherson International Limited概要
設立:1986年12月
所在地:Unit 705, C Wing, ONE BKC, G Block, Bandra Kurla Complex, Bandra East, Mumbai – 400051, Maharashtra, India
代表者:会長 Vivek Chaand Sehgal(ビベク・チャーンド・セーガル)
純資産:3,144億ルピー(連結)2023年3月末現在
事業内容:自動車メーカー向けの部品の製造
従業員数:168,000名(連結)2023年3月末現在
SMRC Automotive Holdings Netherlands B.V.概要
設立:2014年5月
所在地:Hoogoorddreef 15, 1101 BA Amsterdam, Netherlands
事業内容:自動車メーカーに提供する自動車関連製品の設計、エンジニアリング、製造及び販売
合志技研工業株式会社 概要
設立:1974年11月
所在地:熊本県合志市豊岡1280番地
代表者:代表取締役社長 志賀 幸光
資本金:5億円
事業内容:排気系・骨格系を主とする二輪車向け部品の生産
従業員数:3,209名(連結)/359名(単体)2023年3月末現在