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日立Astemo (アステモ)は1月30日、2025年4月1日付の組織改正を、以下の通り発表した。
同社ではこれまで、モビリティ業界に於ける急速な変革への対応に向け、様々な組織改正や業務プロセスなどを見直し、最適な事業運営体制の構築を進めてきたが、今回の組織改正では、電動化やSDV(*1)時代に於けるリーディングカンパニーとしての最適な事業運営ができるよう、各部門の役割や権限をさらに見直す。
*1)SDV:Software Defined Vehicle.
<組織変更の具体的内容>
事業部、地域運営本部、ファンクショナルディビジョンごとに以下の組織改正を実施する。
1.事業部
(1)SDV プラットフォーム統括本部は、ソリューションとハードウェアを掛け合わせることを強力に推進する体制構築を目指し、モビリティソリューションビジネスユニットより改称したSDVソリューションビジネスユニット管掌下の組織として統合する。
(2)シャシー・ICE(*2)事業部は、基盤事業を推進する役割や機能の明確化に向け、組織名称を車両ビジネス事業部へ変更する。
(3)モーターサイクル事業部は、顧客ニーズへの対応をさらに強化するため、技術的に親和性の高い製品を扱うサスペンションビジネスユニットとブレーキビジネスユニットを統合し、シャシービジネスユニットを新たに設置する。
2.地域運営本部
(1)オペレーションズ[基盤&リージョン]は、組織体制の合理化や地域運営本部への生産活動に関わる権限移譲の観点から廃止し、各地域運営本部は社長&CEO(*3)直轄とする。
3.ファンクショナルディビジョン
(1)品質統括本部は、設計・開発・品質管理を同時進行で行うコンカレントエンジニアリング実現のため、CTO*4 が技術統括本部と共に管掌する体制とする。
(2)トランスフォーメーションオフィスは、機能的に高い関連性のある経営戦略統括本部へ移管する。
(3)オペレーションズ[グローバルサプライチェーンマネジメント]は、組織体制の合理化や機能強化に向け廃止。その配下のモノづくり統括本部、調達統括本部については、基盤機能の一層の強化を図るため、社長&CEO直轄とする。
(4)情報システム統括本部は、さらなるIT基盤の整備やセキュリティ強化に向け社長&CEO直轄とする。
*2)ICE: Internal Combustion Engine(内燃機関).
*3)CEO: Chief Executive Officer.
*4)CTO: Chief Technology Officer.
日立アステモは、今回の組織改正を通じて、モビリティ業界に於ける急速な変革に、より迅速に対応できる事業運営体制をさらに強固にすると共に、モビリティの電動化やSDV時代に於けるリーディングカンパニーを目指して、事業強化を図ると共に持続的な企業価値向上への取り組みをさらに加速していくとしている。