写真左から、MIGの甲斐英隆社長、日野コンピューターシステムの輿水学社長VR技術でドライバーの健康を守り、運送業界の持続可能性を高める取り組み
日野自動車傘下の日野コンピューターシステム(HCS)は7月24日、認知症予防を支援するMIGと認知症予防プログラム「Brain100 studio」の取扱・提供に於いてパートナー契約を締した。
日野コンピューターシステムは、運送事業者の事業をサポートする物流ソリューションの展開を進めており、同契約により認知症予防プログラム「Brain100 studio」の脳健康VR測定の取り扱いが可能になり、運送事業者様に適した活用方法を提案できるようになった。
この「Brain100 studio」の脳健康VR測定は、認知機能の低下リスクを自覚症状がない超早期段階で見える化し、認知症発症による事故リスクを軽減させる。より具体的には、脳健康VR測定と、WHOが定めた発症リスク因子などのヘルスチェックに回答すると、予防アドバイスを含めた脳健康レポートを提供するもの。
車両の製造を担う日野自動車のグループ会社である日野コンピューターシステムとMIGが本契約を締結することで、ドライバーを含む全ての従業員の健康づくりを支える仕組みを提供し、運送業界の持続可能性を高めていく。
ご両社の連携についてMIGで代表取締役社長を務める甲斐英隆氏は、「この度、人流・物流にまつわる課題にデジタルの力で取り組まれている日野コンピューターシステム様とパートナー契約を締結させて頂けることは、当社にとっても非常に大きな一歩だと考えております。
当社では、認知機能の低下リスクを自覚症状が無い超早期段階で見える化し、医療のお世話になる前にリスク低減策をいかに認知症になりたくないと思われている多くの方へ、有効に実施して頂けるるような環境を構築・ご提供することを目指しています。
加えて同提携に限らず、今後リスク要因を低減するための支援サービス・商材をお持ちのパートナー企業様と幅広く提携させて頂きたいと考えております。
医療機関様とも連携させて頂いておりますので、まずは非医療でのリスク低減の実施、それでも発症に近付いてしまわれた方々へは、医療の中でベストの治療が受けて頂けるタイミングを逃さない安心出来る予防サービス環境を数多くの方々にご提供したいと考えております」と述べている。
対して日野コンピューターシステムで代表取締役社長を務める輿水学氏は、「この度、MIG様とのパートナー契約を締結でき、大変うれしく思います。
当社は、物流の2024問題や交通事故死傷者ゼロといった社会課題を、ITの力で解決するためのさまざまな取り組みを推進しています。
人流・物流を支えるドライバーをはじめ多くのステークホルダーの皆様の脳健康リスクの早期発見・予防にお役立ていただけるよう〝Brain100 studio〟の導入支援を行ってまいります」と語った。
両社の会社情報は以下の通り
日野コンピューターシステム株式会社:https://www.hino-cs.com/
日野コンピューターシステムは、日野自動車グループの情報システム会社として1986年に設立した。
以来、日野自動車のIT部門と協業し、全領域のシステム開発・維持・運用を行っている。現在は、これまでに培ってきた豊富な経験とノウハウ、そして高い技術力をもとに、運送事業者様の困りごとを解決するソリューション事業にも力を入れ、成長を続けている。
MIG株式会社:https://www.medicalig.com/
MIG株式会社は、2017年設立のベンチャー企業で、脳健康VR測定を中心とした認知症予防サービス「Brain100 studio」を提供している。
アルツハイマー型認知症の超早期段階のリスク発見と対策に取り組み、2019年からキリンホールディングスや経済産業省と連携して臨床試験とサービス開発を実施。2020年には、AMEDプロジェクトに採択され、アルツハイマー病の超早期判定アプローチを確立。
更に南東北グループや東京医科大学などの専門医と共同研究を推進し、2024年2月にはこの脳健康VR測定がアルツハイマー病に至る最初の病変である嗅内野の神経原線維変化を検出することを示した論文がOxford Academicに掲載されている。
また、南東北グループとの共同研究成果であるMCI期の進行度予測についての論文もJournal of Alzheimer’s Disease誌に受理され、掲載される予定となっている。