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2025年2月3日【事業資源】

グッドイヤー、横浜ゴムへ鉱山・建設用車両向けタイヤ事業を売却

坂上 賢治

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グッドイヤータイヤ&ラバーカンパニー(The Goodyear Tire & Rubber Company)は2月3日(米オハイオ州アクロン発/16:30ET)、予てより公表していた鉱山・建設用車両向けタイヤ(OTR)事業の横浜ゴムへの売却を同日付けで完了したことを明らかにした。売却額は約9億500万USドル。同取引では、エバーコア社がグッドイヤー社の専属財務顧問を務め、サリバン・アンド・クロムウェル社が法律顧問を務めた。

 

グッドイヤーの最高経営責任者兼社長マーク・スチュワート氏はOTR事業の売却について、「OTR事業の売却はグッドイヤーの変革に係る重要な節目となります。当社のポートフォリオは合理化、更なる効率化が推進されることで、業界をリードする中核製品とサービスへの注力がより強化されます」と述べた。

 

なおグッドイヤー側では、取引収益をレバレッジの削減とグッドイヤーフォワード変革計画に関連する取り組みへの資金として活用するとしている。

 

対して横浜ゴムでは、当該の買収は2024年度から2026年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2026(YX2026/ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーロク)」で掲げた「Hockey Stick Growth」(うなぎ昇りの成長)を果たすための戦略投資の一環として実施したものです。

 

この買収により、25インチ以下の小型タイヤから49~63インチの大型・超大型タイヤまで幅広い商品ラインアップ、最先端の技術力、ブランド力、熟練スタッフによる専門サービスを取得することができます。

 

当社は鉱山・建設用車両向けを含め、OHT(オフハイウェイタイヤ)の全てのカテゴリーに於いて強力な商品ラインアップと生産・供給能力を持つことで、OHT事業の更なる市場地位と競争力の強化を図り、企業価値を高めていきますと話している。

 

買収対象事業の概要(以下は横浜ゴム発表のもの)
事業内容:鉱山・建設用車両向けタイヤ事業
売上高:6億7,800万USドル(2023年度)
従業員数:約500名

 

The Goodyear Tire & Rubber Companyの概要
設立年:1898年8月
本社所在地:米国オハイオ州アクロン
資本金:2億8,500万USドル
主要事業:タイヤ生産・販売
売上高:200億6,600万USドル(2023年度)
従業員数:約68,000名

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。