グッドイヤータイヤ&ラバーカンパニー(The Goodyear Tire & Rubber Company)は2月3日(米オハイオ州アクロン発/16:30ET)、予てより公表していた鉱山・建設用車両向けタイヤ(OTR)事業の横浜ゴムへの売却を同日付けで完了したことを明らかにした。売却額は約9億500万USドル。同取引では、エバーコア社がグッドイヤー社の専属財務顧問を務め、サリバン・アンド・クロムウェル社が法律顧問を務めた。
グッドイヤーの最高経営責任者兼社長マーク・スチュワート氏はOTR事業の売却について、「OTR事業の売却はグッドイヤーの変革に係る重要な節目となります。当社のポートフォリオは合理化、更なる効率化が推進されることで、業界をリードする中核製品とサービスへの注力がより強化されます」と述べた。
なおグッドイヤー側では、取引収益をレバレッジの削減とグッドイヤーフォワード変革計画に関連する取り組みへの資金として活用するとしている。
対して横浜ゴムでは、当該の買収は2024年度から2026年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2026(YX2026/ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーロク)」で掲げた「Hockey Stick Growth」(うなぎ昇りの成長)を果たすための戦略投資の一環として実施したものです。
この買収により、25インチ以下の小型タイヤから49~63インチの大型・超大型タイヤまで幅広い商品ラインアップ、最先端の技術力、ブランド力、熟練スタッフによる専門サービスを取得することができます。
当社は鉱山・建設用車両向けを含め、OHT(オフハイウェイタイヤ)の全てのカテゴリーに於いて強力な商品ラインアップと生産・供給能力を持つことで、OHT事業の更なる市場地位と競争力の強化を図り、企業価値を高めていきますと話している。
買収対象事業の概要(以下は横浜ゴム発表のもの)
事業内容:鉱山・建設用車両向けタイヤ事業
売上高:6億7,800万USドル(2023年度)
従業員数:約500名
The Goodyear Tire & Rubber Companyの概要
設立年:1898年8月
本社所在地:米国オハイオ州アクロン
資本金:2億8,500万USドル
主要事業:タイヤ生産・販売
売上高:200億6,600万USドル(2023年度)
従業員数:約68,000名