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2024年7月29日【事業資源】

エネチェンジ、代表取締役の異動(退任)を報告

坂上 賢治

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EVの充電インフラ事業等を手掛けるENECHANGE(エネチェンジ)は7月29日、代表取締役CEOの城口洋平氏より、取締役就任を辞退する旨の申し出を受けたとして、同日開催の取締役会に於いて代表取締役の異動について決議を行ったと発表した。

 

併せて経営トップの権限分散や、専任の内部監査室長を置く等の改善策も実施し、ガバナンス(企業統治)の向上や信頼回復を急ぐ構えだ。

 

より具体的には29日の取締役会で、城口洋平CEOの辞任申し出を受理。30日の株主総会の終了を以て退任となる。

 

同社は辞任を受理した理由について、6月の外部調査委員会の報告書で、[1].電気自動車(EV)用充電設備を保有する特別目的会社( SPC )の連結要否問題など、会計処理に起因する内部統制に問題があったと指摘されたこと。[2].上場企業の連結財務諸表の作成に責任を負うべき経営者として、不正を許容するような不適切な言動などがあったこと。[3].会計監査人のあずさ監査法人が、城口CEOの重要な虚偽表示の原因となる不正を認定したことなどを挙げた。

 

これらにより、城口CEOの代表取締役としての責任を明確化する必要があると判断したとしている。

 

後任には、丸岡智也最高財務責任者(CFO、36)がCEOに昇格。代表取締役には7月30日開催予定の定時株主総会継続会終了後、取締役会で決議の上、東芝の元CFOの平田政善氏(65)を、7月30日付で代表取締役会長に迎える人事も発表した。

 

また、2024年9月3日以降の代表取締役及び、新たな経営体制に関しては、代表取締役CEO候補として丸岡智也氏を。代表取締役COO候補として曽我野達也氏( CMO、34 )を選定する方針としており、今後、正式に取締役会にて決議された際は、同日開催予定の臨時株主総会の議案として開示及び上程する予定としている。

 

これにより、これまではCEOのみだった代表取締役を、最高執行責任者(COO)との2人体制にして牽制機能を持たせる。併せて同決定に伴って9月3日以降、平田政善氏は代表権の無い取締役会長となる見込み。

 

加えて先通り、新たに内部監査室長を配置し、不正の兆候を監査役会への報告義務とする。会計監査人などとの会議も、少なくとも四半期毎に開催して情報共有に努める。決算期は、従来の12月期から3月期に変更するなどの施策が列挙されている。

 

1.新旧代表取締役の氏名及び役職名

氏  名 /新役職名 /旧役職名
– 城口 洋平 /  ー  /代表取締役CEO(~2024/7/30)
– 平田 政善 /代表取締役会長(※)(2024/7/30~2024/9/3)/ー
– 丸岡 智也 /代表取締役CEO(2024/9/3~)/執行役員CFO(~2024/9/3)
– 曽我野 達也/代表取締役COO(2024/9/3~)/上級執行役員CMO(~2024/9/3)
※なお平田氏は、2024年9月3日以降も取締役会長として再発防止策の確実な実行に関与する。

 

2.代表取締役
(2-1)代表取締役候補の略歴
氏名(ふりがな):平田 政善(ひらた まさよし)
略歴:
株式会社東芝の代表執行役専務CFOを務める。1996年4月にToshiba Information Systems U.K.で初めて取締役常務CFOとして財務統括責任者に就任。その後、複数社にてCFOを務めた後、2015年9月から執行役専務CFOとして財務部門の責任者を務め、経営危機からの再建に尽力。
現在は事業会社や会計事務所のシニアマネージャーやアドバイザーとして活躍。
(2-2)就任予定日:2024年7月30日(予定)

 

3.代表取締役候補
代表取締役候補の略歴
(3-1)氏名(ふりがな)/丸岡 智也(まるおか ともや)
略歴:
早稲田大学政治経済学部卒業後、株式会社日本政策投資銀行に入行し、約4年間、国内外の投融資業務に従事。
その後、マッキンゼー・アンド・カンパニーの東京支社にて約4年間、企業の成長戦略立案、M&A業務およびデューデリジェンスを含む投資家向けサービスに従事。その後同社のニューヨーク・ロンドン支社にて約4年間、現地投資家向けM&Aおよびデューデリジェンス業務に従事。帰国後、2022年より事業会社にて企業戦略立案・業務提携等に携わった後、2024年2月、ENECHANGE株式会社の執行役員CFOとして入社。

 

(3-2)氏名(ふりがな)/曽我野 達也(そがの たつや)
略歴:
一橋大学商学部卒業。P&Gにて、消費者と市場の理解をベースとしたビジネス戦略の策定に従事。その傍らで、電力業界に訪れる変革に興味を持ち、電力自由化を見据えたウェブサービスを個人で開発・運用。2015年6月、同サービスをENECHANG
E株式会社に売却し、入社。主に家庭向けサービスの責任者として、マーケティングや事業提携を通じて、プラットフォーム事業の成長を牽引。

 

4.就任予定日
2024年9月3日(予定)

 

最後にエネチェンジでは、「関係者の皆様に対して、ご心配とご不安を抱かせるような事態を招いたこと、深くお詫び申し上げます」と結んでいる。

 

会社名:ENECHANGE株式会社
本社所在地
〒104-0031東京都中央区京橋3−1−1WeWork東京スクエアガーデン14F
設立:2015年4月
役員:代表取締役CEO丸岡 智也
事業ドメイン:エネルギープラットフォーム事業
EV充電事業:エネルギーデータ事業
登録
金融商品取引業 関東財務局長(金商3236号)(投資助言・代理業)
加入団体
一般社団法人 日本投資顧問業協会
URL:https://enechange.co.jp

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。