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2024年1月26日【企業・経営】

ダイハツ工業、3車種の型式取消処分を受ける

坂上 賢治

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ダイハツ・ロゴ

 

ダイハツ工業は1月26日、国土交通省より型式指定の取消の行政処分を受けた。同社は2023年12月20日の第三者委員会の調査結果と今後の対応についての公表以降、国土交通省による立入検査を受けてきたが、同日、判明した不正の中で特に悪質であると判断された下記の3車種について国土交通省より型式指定の取消の行政処分を受けた。

 

対象はトヨタブランドのタウンエース・トラック(型式 : 5BF-S403U、5BF-S413U)の他、ダイハツブランドのグランマックス、マツダブランドのボンゴ、あわせて3車種となる。

 

同社では、「お客様をはじめとするすべてのステークホルダーの皆様に多大なご迷惑をお掛けしておりますことを改めて深くお詫びいたします。

 

国土交通省からの是正命令に続き、今回の型式指定取消しという行政処分を受けたことを真摯に受け止め、認証業務の見直しに留まらず、法令遵守を大前提に、経営、職場風土や文化、適切なモノづくり&コトづくりという3つの観点から改革に取り組み、トヨタの全面的な支援を受けながら、再生に取り組んでまいります。

 

また速やかに、再発防止策をとりまとめ、国土交通省へ、是正命令受領後1ヶ月以内に報告し、その後の実施状況についても四半期毎に報告してまいります」と話している。

 

また親会社のトヨタ自動車では、「タウンエース・トラックは、日常の足としてお乗りいただくほか、お客様の使い勝手にあわせて荷台のアレンジ等、架装してお使いいただくなど、唯一無二の車両として多くの方々にご愛顧いただいてまいりました。

 

今回の型式取消処分により、これまでご愛顧いただいた方々、架装を前提に長くお待ちいただいていた方々をはじめ、多くのお客様、ならびに仕入先・販売店など、関係の皆様に多大なるご心配・ご迷惑をおかけしますこと、深くお詫び申し上げます。

 

認証試験は、お客様に安心してお乗りいただくために、開発が完了した量産車両・部品での実施を前提としておりますが、当該車両の衝突試験においては、量産部品を使わずにエアバッグを展開する試験を受けておりました。認証試験の前提が守られていなかったことなども踏まえ、今回の型式取消という非常に厳しい処分になったと受け止めております。

 

今回の型式取消は新規の出荷・販売にのみ影響がある処分であることに加え、ダイハツで技術検証を行い、安全性能の基準を満たしている旨、確認しております。したがって、すでに該当するクルマにお乗りのお客様におかれましては、引き続きご使用いただいて問題ありません。また、車検にも直接の影響はございません。

 

引き続き、お客様をはじめ、仕入先・販売店など関係の皆様のご不安に、ダイハツとともに誠心誠意対応してまいります。加えて、国土交通省からの是正命令を真摯に受止め、ダイハツの再生・変革に向けて取り組んでまいります」と結んでいる。

 

処分の内容*なお、取消しの日までに製作された自動車については、型式指定の取消しの効力は及ばないものとされる。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。