デンソーの技術でフードバリューチェーンの最適化、付加価値向上に貢献
デンソーは10月19日、熊本県( 知事:蒲島郁夫 )と「食」「農」分野に関する包括連携協定を締結した。( 坂上 賢治 )
この両者による協定は、 デンソーと熊本県が「食」「農」のキーワードを掲げた分野で密接に連携していく事を示している。
より具体的には、DX( デジタルトランスフォーメーション )の推進の他、新商材の創出。熊本ブランドの更なる知名度向上・付加価値向上などの取り組みを通じて、熊本県の各地域の活性化や、食料安全保障の確立に資する事業を目的にしたものだという。
同協定を通じてデンソーは、これまで自動車領域で培って来たモノづくり技術やノウハウを活用。フードバリューチェーンの最適化に向けた生産面・流通分野での効率化や付加価値向上。熊本由来の地域資源を生かした新商品開発などに積極的に取り組んでいく。
その一例を挙げるとデンソーと熊本県は藻類の研究を加速するため、去る2016年に熊本県天草市に微細藻類の大規模培養実証施設を建設済みだ。
加えて翌2017年には、天草市・天草拓心高等学校・デンソーの三者で「地域資源を活用した教育に関する協定」も締結している。また今年は、QRコードを活用した熊本県産アサリの〝産地証明支援システム〟を構築・提供している。
こうした取り組みを切っ掛けに今年6月、デンソーは熊本県と「くまもとの食の流通管理システム構築等に向けた覚書」を締結。熊本県に於ける食の信頼を確保するなど、安全・安心な県産農林水産物を消費者に届ける仕組み作りを中・長期的に構築・支援していく構えだ。
今後は、更にこうした活動領域を拡大しつつ推し進めていくべく、更なる社会課題解決へ向けた一層の連携深化を目指して同協定の締結に至ったとしている。デンソーは、今後も「食」「農」分野に於いて新たな価値を提供し地域活性化に貢献して参りますと結んでいる。