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2024年11月1日【事業資源】

ブリヂストン、米企業と月面探査車向けのタイヤ開発で協業

坂上 賢治

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ブリヂストンの月面探査車用タイヤが装着されたアストロボティック社の「24U CubeRover」
 
 
ブリヂストン(BS)は11月1日、アストロボティック テクノロジー社(Astrobotic Technology, Inc./アストロボティック社)と月面探査車向けタイヤ開発の協業契約を締結した。
 
 
上記アストロボティック社は、2007年にカーネギーメロン大学のレッド・ウィテカー教授らが Google Lunar X Prize(グーグル ルナ X プライズ/2007年に行われたGoogle主催の賞金付き宇宙技術競技)へ参加するために設立。
 
 
 
現在はペンシルベニア州ピッツバーグに拠点に置き、6種類の月面探査車開発やNASAからのローバー技術契約37件受託など延べ17年間に亘る月面探査車の開発実績を持つ宇宙ロボット技術のリーディングカンパニーとなっている。
 
 
一方のブリヂストンは、2019年から月面探索車のコンセプタイヤ開発に注力してきたが今回、同社はアストロボティック社と協業契約を締結。スペースモビリティの進化を足元から支えるべく共創への一歩を踏み出した。
 
 
今回ブリヂストンと共同開発するタイヤを装着する月面探査車「24U CubeRover(トゥエンティーフォー ユー キューブローバー)」は今後、月面に於ける科学調査機器とペイロード(積載物)の移動手段となって、月面探査チームへ電力と通信網を提供するよう設計される。
 
 
この「24U CubeRover」は中型サイズで、優れたハンドリング性能やサスペンション、長距離通信機能を兼ね備え、過酷な月面環境でも卓越した性能を発揮するよう鋭意、開発が進められている。
 
 
ブリヂストンの月面探査車用タイヤのコンセプトモデル
 
 
同車への装着を視野に開発するブリヂストン製タイヤは、金属製スポークを採用し耐久性を確保しながらも柔らかく変形することで、月面にある岩などの障害物を乗り越えて走行することょ可能にする。
 
 
この構造を活かして外部からの衝撃を吸収。それが走破性とエネルギー効率の向上に繋がるように仕立てる。結果、月面探査車の駆動系への負担が軽減され、月面探査ミッションを長期間足元から支えることが可能になる見込み。
 
 
近い将来、アストロボティック社とブリヂストンは月面への打ち上げ、および宇宙を想定した熱環境下でのタイヤの耐久性を確認する。
 
 
ブリヂストンでは、「月面探査車用タイヤ開発を通じて宇宙モビリティの進化を支えることで、企業コミットメント〝Bridgestone E8 Commitment〟で掲げる〝Extension 人とモノの移動を止めず、さらにその革新を支えていくこと〟にコミットしていきます」と話している。
 
 
 
ブリヂストンの月面探査車用タイヤの技術概要は以下URLを確認れたい。https://www.bridgestone.co.jp/technology_innovation/moon_tires/
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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。