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2025年1月7日【事業資源】

ボッシュ、CES2025でSDVの未来像を示唆

坂上 賢治

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独ロバート・ボッシュGmbHは1月6日、米ラスベガスのデジタル技術見本市「CES2025」でのプレスカンファレンスで、SDV(ソフトウェアディファンドビークル)の可能性を強く推し進めるべく人工知能(AI)技術で未来のモビリティを進化させ、現在は高級車市場が中心となっている高度運転支援機能の広域展開や、生成AIを利用した車両制御技術の開発を進めていく様々な取り組みを提案した。

 

そんな同社によると、2030年代初めにはソフトウエアと関連サービスの売上高が60億ユーロ超に到達。そのうち約3分の2をモビリティ事業が占めるようになると示唆。その内容は現在の車両制御ソフトウエアに加え、生成AIを使って高度化させた技術が大きく伸びていくことを明らかにした。

 

 

具体的には降雪時など交通環境に応じて、車両自身がドライバーの運転を支えるためにサポート役にまわる事例を提示。こうした高度な運転制御技術を高めるべく、AI関連のソフトウエア人材の教育に資本を投入していく。

 

併せて自動運転機能の拡充にあたっては、自社人材の拡充のみならず、独フォルクスワーゲンの子会社カリアドとの取り組みをより一層、推し進めるなど他社との提携にも注力し、世界規模で激しくなるソフトウエアによる自動車搭載機能の技術競争に打ち勝っていく姿勢を示し、そのために過去5年間で1500件超のAI関連特許を申請を行ったことも明らかにした。

 

またメガサプライヤーとしての自社の保有資産を厚みをアビール。SDV化に不可欠な技術のひとつとして、バイワイヤータイプの電動ハンドブレーキシステム紹介した。

 

 

この電動ブレーキシステムは、ボッシュがハイブリッドシステムを供給するLMDh車両由来の技術で、2018年の事故により脊椎などを損傷したレーシングドライバーのロバート・ウィケンズ選手が車いすのドライバーとしてレースに参加している様子を紹介した。

 

ウィケンズ選手は、従来型の油圧方式のハンドブレーキシステムが理想的なソリューションではないことを説明。現在、ボッシュの提供により使用している電動ブレーキシステムのインテリジェントな制御機能を挙げ、迅速かつ、安定してブレーキを使用できている今を絶賛した。

 

その結果、ウィケンズ選手は、よりハイレベルなモータースポーツに参戦できるようになり、2025年はIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にデビューすると語り、自身の未来に無限の可能性が広がっていると語った。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。