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ベントレーモーターズ アジア パシフィックは5月9日(シンガポール発)、コンチネンタルGT、コンチネンタル GTC、フライングスパーの各モデルラインに搭載される現行世代の4.0リッターツインターボV8エンジンの生産終了を発表した。
現行V8エンジンの生産がまず終了するのは、英国、欧州、中近東、東南アジア、台湾、オーストラリア、ニュージーランド地域向けのモデルとなる。
現行エンジンはベンテイガシリーズの一部として存続するが、コンチネンタルとフライングスパーシリーズの生産終了は、ベントレーのビヨンド100戦略の次のステップへの移行を意味し、2025年までに全てのモデルラインでハイブリッドモデルを提供することを目標としている。なおベンテイガとフライングスパーは既にハイブリッドモデルを導入しており、この行程はすでに始まっている。
V8内燃エンジンは、過去75年に亘って多くのベントレーの心臓として重要な役割を果たしてきた。最初のLシリーズV8エンジンは1959年にS2に搭載され、180馬力を発生。2012年に4.0リッターV8エンジンが導入されて以来、コンチネンタル GT、GTC、フライングスパーのV8エンジンモデルとして53,000台以上が生産され、その1台1台が英国クルーにあるベントレーのドリームファクトリーですべて手作業で製造されてきた。
そんなV8エンジンの設計コンセプトは、低排出ガスと最高の効率を達成しながらも、非常に高いトルクを発揮することを保証。V8エンジンは、最高出力550PS、最大トルク770Nmを2,000rpmで発生し、4,500rpmまでフラットな台形トルクを維持する。
86mmのシリンダーボアにストローク長を合わせた正方形のエンジンは、パワーとトルクの最高のバランスをもたらし、ツインスクロールターボチャージャーの採用により、エンジンはリッターあたり135PSを超えるパワーを発生。居間や当初のエンジンの3分の2の排気量で3倍のパワーを発生するに至った。
V8エンジンを搭載したコンチネンタルGT、GTC、フライングスパーの最終モデルは、オーストラリア、インドネシア、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、フィリピン、台湾、ベトナムでまだ販売はしているものの、生産はまもなく完了し、6月に最後のデリバリーが行われる予定。それ以降は、販売店の在庫もしくは輸送中のパイプライン在庫車の販売に限られる。