
Baidu(百度/バイドゥ)の自動運転サービスApollo Go
(蘿蔔快跑/アポロゴー)は、AI(LLM)を搭載した自動運転車による配車サービスの市場拡大に意欲を見せている。現在、Apollo Goは中国国内市場でトップシェアを獲得。同社は、当局政府の後押しを受けて2025年2月までに中国全土で完全無人運行を実現し、配車サービスに於けるドライバーの介在を不要なものとした。
その実績をBaiduが自ら語る最新データによると、Apollo Goは2024年第4四半期に累計110万回の配車サービスを提供。1日あたり約12,000回の顧客乗車を達成した。これはグローバル規模で見ても最大級の商業自動運転配車サービスのひとつであると同社は自負している。
そんなApollo Goの配車サービスを実現させる背景には、効率的なオペレーションが不可欠だとという。その鍵を握るのが、江鈴汽車(新エネブランドJMEV)とアポロが共同開発した第6世代自動運転車「RT6」だという。同車は、全長4765mm、全幅1885mm、全高1715 mmのボディに2830mmのホイールベースを採用。広大な後席スペースが大きな特徴となっている。これにBaiduが開発した自動運転向け大規模AIモデル「Apollo ADFM」を搭載している。
なお、この完全自動運転車両は、新たなバッテリー交換機能が搭載されており、1台あたり4分以内で電池交換が完了する。これにより、より多くの顧客サービスが提供できめるようになったという。加えて今後、同社は同様の事業展開を、より多くの地域・都市へと展開していく構えとしている。
そのために先の20214年、Apollo Goは香港で初の自動運転車パイロットライセンスを取得。右ハンドル・左側通行地域での運用に初めて挑戦した。同挑戦の背景には、英国、シンガポール、日本、オーストラリアを含む右ハンドル市場が世界の自動車市場全体の約3分の1を占めているからだ。
また先にドバイで開催された世界政府サミット(WGS/2025年2月)で、Baiduのロビン・リー共同創業者兼CEOは交通分野に於けるAIの長期的なメリットについて語り
、対してUAEの人工知能担当国務大臣は、将来のWGSイベントで完全自動運転車両の導入を示唆した。