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2023年10月13日【事業資源】

アストンマーティン、EV車台の研究資金を英APCから獲得

坂上 賢治

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アストンマーティンは10月12日(英国ゲンドン発)、英・先端推進システム技術センター(APC)を通じ、英国政府から次世代EVプラットフォームの研究資金として900万ポンドを調達。今後、革新的なモジュール式電気自動車(BEV)の研究開発を強力に推し進めることを明らかにした。

 

今助成金は、アストンマーティンのラグジュアリーBEVプラットフォームの開発を支援すると共に、車両軽量化、デジタル・ツールチェーン、電動化トレーニングへの投資を含め、ネットゼロへの道筋も構築するために使われる。

 

なお同発表は、アストンマーティンの広範なサスティナビリティ戦略〝Racing. Green.〟に於ける新たな一歩になるという。同資金を糧に今後5年間で最先端テクノロジーに20億ポンドを投じ、内燃エンジン(ICE)からBEVテクノロジーへと段階的に移行させていく。

 

そのプロジェクト概要は、アストンマーティンが主導する6者共同の研究開発プロジェクトで、マニュファクチャリング・テクノロジー・センター、エキスパート・ツーリング&オートメーション、クリエイティブ・コンポジット、ファジー・ロジック・スタジオ、ウォーリック大学WMGが同プロジェクトの推進をサポート。

 

より具体的な研究・開発内容としては、スーパースポーツからSUVまで対応できるモジュール式BEVプラットフォームに、軽量800Vトラクション・バッテリー・パックとツイン・フロント電気駆動ユニット(EDU)を組み込むというもの。

 

この取り組みについてアストンマーティン・グループ最高技術責任者(CTO)のロベルト・フェデリ氏は、「アストンマーティンの電動化戦略とイノベーションを目指す私たちの絶え間ない取り組みは、APCからの資金提供を受けて更に大きく前進します。

 

アストンマーティンは2025年の発売を目指して、ICEに代わる初の全電気自動車の開発を進めています。

 

来たる2024年には、初のプラグイン・ハイブリッドとなるミッドエンジン搭載スーパーカー、Valhallaを発売する予定であり、2026年までには自社モデルラインの全てに電動パワートレインのオプションが用意されます。また長期的な目標として、2030年までに中核レンジの完全電動化を目指しています。

 

今プロジェクトでは、これらを前提に提携パートナー達との取組みを愉しみつつ、ビスポークのBEVプラットフォームの可能性を追求。BEVテクノロジーのリーダーになることを目指します」と話している。

 

またAPC最高責任者のイアン・コンスタンス氏は、「この第23回目にあたる共同研究コンペティションはAPC設立10周年と重なっています。

 

これまでAPCが設立されて以降、自動車プロジェクトに14億ポンドを超える投資が行われており、私たちが英国にもたらしてきた影響を我ながら誇らしく思います。

 

今回の発表には、英国の自動車の強みを体現するさまざまなOEMとサプライヤーが関係しています。私たちの革新的なプロジェクトに係る彼らのサポートを受けて、英国独自のネットゼロ目標を達成する大きな原動力となることでしょう」とコメントした。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。