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2025年2月7日【事業資源】

アサヒロジスティクス、特定技能外国人トラックドライバーを採用

坂上 賢治

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ドライバー専用研修施設「滑川福田センター」

 

埼玉県さいたま市大宮区に本社を置く中堅物流事業者のアサヒロジスティクス(保有車両1,600台、ドライバー2,500人超)は3月1日付で、2024年12月に国内初の「特定技能1号評価試験」に合格した福岡県在住の中国籍の大学生をトラックドライバーとして採用する。

 

同社ではこれまで、ドライバー不足の課題に備え、未経験者のトラックドライバーデビューをサポートする体制の整備を進めてきた。そうしたなかで自動車運送業分野における特定技能外国人の受入れ制度の開始を受けて、この機会をいち早く捉えた格好だ。

 

この「自動車運送業分野における特定技能外国人の受入れ制度」とは、出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律(平成30年法律第102号)が発端となった。

 

深刻化する人手不足に対応するべく、生産性向上や国内人材の確保のための取り組みを行っても、なお人材を確保することが困難な状況にある産業分野で、一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人材の就労を目的とした在留資格「特定技能」が創設。

 

自動車運送業(トラック・バス・タクシー)でもドライバー不足解消に向けて、2024年3月に特定技能制度の対象分野へ「自動車運送業分野」が追加された。

 

中型免許短期取得プランを導入した同社グループ会社の川越自動車学校

 

これを受けてアサヒロジスティクスでは、実技と座学でトラック運転を基礎から学べるドライバー専用研修施設としての「滑川福田センター」(埼玉県比企郡滑川町)、トラック運転に必要な上位運転免許の取得支援制度、グループ会社の川越自動車学校(埼玉県川越市/代表取締役社長 横塚 元樹)での中型免許短期取得プランの導入、全車両のAT化(一部特殊車両を除く)など、安定的なドライバー確保に向けてノウハウを蓄積し、同制度を有効に活用できる体制を整えてきた。

 

今採用について同社・人財本部・高橋寛本部長は、「今後は外国人ドライバーも配送の担い手として検討していく必要がありますが、当社としては、まずは周氏をしっかりと育成して特定技能1号に関するノウハウを蓄積していくことで、来る時代に備えておきたいと考えております。

 

今回入社いただくドライバーが現場で活躍できるよう、責任をもって育成してまいります。さらにそれが、深刻化するドライバー不足に悩む物流業界においても重要な一歩になればと考えています」と述べた。

 

加えて同社では、「特定技能1号外国人ドライバーにおける国内第1号認定を目指し、在留資格の切り替えを進めると同時に、就労までに準中型免許取得を目指して頂く考えです。なお今採用者は日本語学校を卒業、現在は日本国内の大学の学生であり今春卒業予定です。日本語能力試験N2レベルを取得されており、当社のドライバー育成制度を活用して貰いつつ、ドライバーデビューをしっかりサポートしてまいります」と話している。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。