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2024年10月29日【ESG】

ABボルボとダイムラートラック、SDV開発で合弁会社

坂上 賢治

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ボルボ・グループとダイムラー・トラックは10月28日(スウェーデン、ヨーテボリおよび独ラインフェルデン・エヒテルディンゲン発)、大型トラック向けのソフトウェア定義車両(SDV)のプラットフォーム環境を開発するべく、50/50出資の合弁会社を設立する方向で検討に入った。新会社はスウェーデンのヨーテボリに本社を置き、業界に於ける世界標準を確立することを目指す。

 

両社の共通目標は、トラックのオペレーティング システムを開発すること。また合弁会社のブランドや用途に依存しないソフトウエアを含むプロダクトを他の商用車OEMにも提供することにある。

 

ボルボ・グループとダイムラー・トラックは、互いの独立した事業分野では引き続き競争関係を維持しつつ、それぞれ独自のデジタルサービスや製品づくりに注力していく。

 

新会社設立についてダイムラー・トラックのカリン・ロードストロームCEOは、「この契約は、商用車業界のデジタル変革をリードするという私たちの共通の理念を示すものです。

 

この合弁事業から生み出されるソフトウェアとハ​​ードウェアは、お客様にとって、前例のないレベルの安全性、快適性、効率性を実現するために必要不可欠なソリューションとなります」と述べた。

 

 

対してボルボ・グループのマーティン・ルンドステット社長兼CEOは、「私たちは力を合わせてソフトウェアアーキテクチャを再定義し、自己最適化トラックの新時代を切り開きます。

 

私たちは共に協力して、お客様がお求めになるより高いレベルの安全性、効率性、接続性を実現し、より高いパフォーマンスを継続的に追求できるようにします。これは現代社会の課題に対する革新的な取り組みであり、双方で技術を持ち寄り、業界標準を打ち立てることを目指していきます」と付け加えた。

 

新たな合弁会社の活動には、大量のデータを集中処理できる商用車用の高性能制御ユニットの仕様策定と調達が含まれる。また新会社は、各々の自動車メーカーが独自の車両を​開発するための基盤となるオペレーティングシステムとデジタルツールを開発する。

 

これにより、将来的にはソフトウェアとハ​​ードウェアが分離され、顧客はワイヤレスでアプリケーションを更新できるようになり、最終的には顧客側の事業の飛躍的な効率化とデジタルエクスペリエンスが向上する。

 

また先の通り、ボルボ・グループとダイムラー・トラックは今後も競争相手であり続け、それぞれのデジタルソリューションを含む製品とサービスの提供に於いて競争相手との差別化を徹底的に打ち出していく。なお合弁事業設立に係る一連の取引は、必要な規制当局の承認をすべて得ることを条件に2025年上半期に完了させる予定としている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。