ZMPは10月26日、交通シミュレーション等の研究開発向けに、自動運転/AI技術開発用ロボットカーRoboCar 1/10Xの複数台導入パッケージを販売開始すると発表した。
自動運転が走行する社会では、自動運転車が複数台走行している交通環境や自動運転車とマニュアル運転車が混在する空間などが想定される。多くの車両を用いた実験は、場所やコストの制約もあり難しく、コンピュータシミュレーションが利用されているが、実世界での様々な事象の再現には限界がある。実際にセンサー類が搭載され走行可能なミニチュアカーを用いることで、例えばカメラやLiDARからのノイズも含まれたデータによる認識や制御アルゴリズムなど、シミュレーションでは再現が難しい要素も実験が可能となる。
RoboCar 1/10XはNVIDIA Jetson Xavier開発キットを採用し、ROS(Robot Operating System)に対応した実車1/10スケールのロボットカーで、2020年12月の販売開始以来、自動運転・AI技術の開発や研修・教育用途で自動車/部品メーカー、大学等の研究教育機関にて導入されている。
ZMPによると、製品には充実したサンプルアプリケーションが含まれ、自動運転と同様SLAMにて生成したMAP上を自動走行することが可能。また自動走行と合わせてマニュアル走行のどちらも可能となっており、自動運転車とマニュアル運転車の混在空間での実証も可能となる。
サンプルアプリケーションとしてGazeboシミュレータとの連携も可能で、交通環境シミュレーションから物理的な実証まで一気通貫した研究開発が実現できるとしている。