「自分だけの1台を創る」がコンセプトに楽しめる空間を目指す
神奈川県のトヨタ系ディーラー、横浜トヨペット(宮原漢二社長、横浜市)が11月20日、新業態店舗「U-BASE(ユーベース)湘南」を報道陣に公開した。同店舗はアウトドア商品などを手掛ける企業とのコラボレーションやモネ・テクノロジーと連携しMaaSなど次世代モビリティを提案するコーナーを設けているのが特色だ。(佃モビリティ総研・松下次男)
ユーベース湘南は11月21日オープン。矢島一豊取締役は内覧会に先立って「お客様の想いの先に夢を与えられるようなカタチを提案できる店舗を目指した」と述べた。
新業態店舗は藤沢市湘南台7-26-1に開設。「自分だけの1台を創る」をコンセプトに、クルマと趣味を一緒に楽しめるショールームを目指した。店舗名はあなたを意味する「You」や、遊び心を表す「遊」、それに基地を意味する「BASE」を合わせて命名したという。
アウトドアやカスタマイズ、アウトドア専門店ともコラボ
店舗内の1階フロア―には「アウトドア」「アルファード」「カスタマイズ」「次世代」の4ゾーン、7ショールームを配置。それぞれ目的や楽しみ方に応じて店舗内を移動できる。
アウトドアゾーンでは「トイファクトリー」とコラボしたハイエースをベースにした本格的なキャンピングカーが体験できるほか、首都圏に初出店した和歌山発のアウトドアショップ「オレンジ」の商品も購入できる。こうした企業とのコラボは神奈川で初めて。
カスタマイズゾーンでは、「86」「スープラ」などのスポーツカー、SUVコーナーとともに、カスタムパーツなどを展示する。
アルファードゾーンではモデリスタのエアロキットをはじめ、外観から室内まで比類のない特別な1台を提案する。
次世代ゾーンなど多彩なコーナーを設置、モネ・テクノロジーと連携しMaaS提案へ
次世代ゾーンでは、MaaSをはじめとした次世代サービスやモビリティの情報を発信する。
具体的には、ソフトバンクとトヨタ自動車などの自動車メーカーが出資、設立したモネ・テクノロジーとコラボし、実車による新たなモビリティサービスの提案を自治体、法人などに働きかけていく。EV(電気自動車)情報なども発信していく予定だ。
さらに、“おもてなし”の気持ちを込めて納車する施設を外部に配置。二階屋上には約60台の中古車を展示する。
矢島取締役はこのような業態店舗の開設に踏み切った背景として、これまではユーザーの思いと「我々が提案したクルマとは少し開きがあった」と述べ、よりユーザー目線に近づける業態が望まれていたとの見方を示した。そのうえで、「従来の自動車販売店の形態にとらわれることなく、新しい形へチャレンジ、展開することにした」と強調した。
横浜トヨペットは新車53店舗、U-Car13店舗擁し、新業態店舗は14番目のU-Car店舗としてオープン。横浜トヨペットは横浜でトヨタ販売店3社を運営するウエインズグループの1社。