ヤマハ発動機は、AI搭載により人を認識し、自立制御システムで停止時も直立する電動バイク「MOTOROID(モトロイド)」を、5月23日〜5月25日に開催された「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」(神奈川県・パシフィコ横浜)で展示。実際のデモ等も行うことで、多くの話題を呼んでいた。
このコンセプトバイクは、2017年10月開催の「東京モーターショー2017」で初展示されたもの。
今回はモーターショーの時より間近でそのデモが見られるとあって、同社のブースはかなりの賑わいを見せていた。
リアにインホイールモーター、車両中央の本来エンジンがある位置にリチウムイオンバッテリーを搭載したこの電動バイクは、「人とマシンが共響するパーソナルモビリティ」として、同社が概念検証実験を行っているもの。
特徴は、まず画像認識AIの搭載。顔認証で所有者のみに反応し、手招き等で自ら前進/後進等を行うジェスチャー認識もおこなうことだ。
また、バイク自らが重心をコントロールすることも可能。そして、その制御を行う自立制御システムが「AMCES」だ。
仕組みは、同社がAMCES軸と名付けたメインフレームが軸となり、バッテリーやリアアーム、リアホイール周り等が回転、その動きを電子制御によりコントロールするというもの。
これにより、停止時にライダーが跨がらずとも、自ら直立状態を保つことができる(今回のデモ機には、安全のため補助輪がついているが、本来は不要)。
また、メインフレーム下に搭載したリチウムイオンバッテリーがカウンターウェイトの役割をするため、車両を右または左側に押しても、自律で再び直立状態に戻ることが可能だ。
会場では、来場者のボランテアを募り、そのデモも実施。押しても倒れない2輪車の動きに、多くのギャラリーが釘付けになっていた。
同社では、今後、このバイクにバックカメラを搭載し、自動で後進し駐車ができるようにする等、様々なアップデートを行う予定だ。
【参考動画】
(ヤマハ発動機公式チャンネルより)